航空機の無重力状態で実験に挑戦するコンテスト、学生のユニークなアイデア募集

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、「第11回航空機による学生無重力実験コンテスト」にチャレンジする学生を募集している。無重力環境で実施してみたいアイデアとして選定されれば、チームで実験装置を製作し、航空機の無重力状態の中で実験に挑戦できる。

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使用航空機(想定)の概観
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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、「第11回航空機による学生無重力実験コンテスト」にチャレンジする学生を募集している。無重力環境で実施してみたいアイデアとして選定されれば、チームで実験装置を製作し、航空機の無重力状態の中で実験に挑戦できる。

 国際宇宙ステーション(ISS)計画に関連して、理工系に限らず幅広い分野の学生に無重力実験機会を提供し、宇宙環境利用への理解や関心を深め、将来の宇宙開発を担う人材育成に寄与しようと実施する。対象は、国内の高専(4年生以上)、大学、大学院に在籍する学生。2人以上からなるチームとしての応募が望ましい。

 宇宙で行われる科学実験の多くは、「無重力(無重量、微小重力)」を利用しているが、短時間(約20秒間)の無重力状態であれば、航空機の放物線飛行で作り出すことができるという。コンテストでは、無重力環境で実施してみたいユニークなアイデアを学生から募集し、選定された学生チームが実験装置・器具を製作し、実際に飛行機に搭乗して無重力状態を体験しながら実験する。

 無重力実験のアイデアについては、分野に制限はない。科学・技術に限定せず、幅広い分野の提案を受け付ける。無重力を利用して確かめたい現象、取得したいデータを考え、提案する。採択は、合計5テーマ程度の予定。過去には、「人工重力下でのメダカの挙動解析実験」「無重力・微小重力空間における磁力造形」などの実験が行われている。

 実験スペースは、幅600ミリ×奥行500ミリ×高さ500ミリのラック1段分で、電源の使用も可能(制限あり)。無重力継続時間は、パラボリックフライト(放射線飛行)で約20秒間。実験のためのフライトは2回程度(1日1回)。1回のフライト(約2時間)で、無重力実験ができるのは10回程度となる。

 参加希望者は、6月30日(当日消印有効)までに応募書類を送付する。7月中旬に選定実験テーマを発表し、7月中旬~11月末にかけて実験実施計画書を作成し、実験装置を製作、12月に実験を実施する。

◆第11回航空機による学生無重力実験コンテスト
募集期間:4月26日(金)~6月30日(日)消印有効
対象者:国内の高専(4年生以上)、大学、大学院に在籍する学生
募集分野:制限なし
選定結果発表:7月中旬
実験実施時期:12月
選定テーマ数:5テーマ程度
申し込み、問い合わせ先:日本宇宙フォーラム(JSF)宇宙利用事業部 学生無重力実験コンテスト募集担当
《奥山直美》

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