【自ら学ぶ力が伸びる子育て術 1】どの子も本当は勉強するのが好き

 このコラムでは数回にわたり、主に幼児から低学年のお子さんのお母さん、お父さんに向けて「自ら学ぶ力が伸びる子育て術」を紹介していきます。「すべての子どもは、自ら伸びる力をもって生まれてきている」と確認しています。

教育・受験 学習
中学受験専門プロ個別指導教室SS-1代表の小川大介氏
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◆出会いを大切にする育て方

 出会いを大切にする育て方とは、具体的にはどのようなものでしょうか。

 一つ覚えておいていただきたいのは、子どもが、まだこれといった経験のない段階から力を発揮できるようになっていくためには、「できたことをどれだけ作ってこられたか」が大切だということです。

 お子さんが生まれて、そして2歳、3歳と成長してきたようすを思い出してみてください。

・食べてみて美味しいから次も食べてみる。
・やってみて、面白いからまたやる。
・何回かやっているうちに友達より上手くなったから、がぜん得意になってのめり込む。
・かけっこしたら一番になったら、周りから「スポーツが得意なんだね」と褒められてその気になってサッカーにも興味をもって、ぐんぐん上達する。
・プリキュアが好きでおしゃれのまねごとをしていたら、色の組合せを考えるのが好きになって、気が付いたら絵が得意な子になっていた。

 お子さんによって好きなもの、得意なことは違うでしょうが、それがどんなものであれ、「最初に上手くいった」「楽しかった」から始まった上達ではなかったでしょうか?

 大人が何かを「与える」から、できるようになるのではないのです。子どもが自分から出会って、上手くいったからできるようになるのです。

◆自発的な学びの法則

 自発的な学びの法則は、以下のとおりです。

 興味をもつ
   ↓
 やってみる
   ↓
 上手くいく
   ↓
 好きになる
   ↓
 得意になる

 小さい子であればあるほど、大人がやるべきなのは、どうやって出会わせてあげるか、どうやって「これなんだろう」という興味をもつチャンスを作ってあげるかです。

 そこから後は、子どもに任せるしかありません。

 やってみて上手くいったら、一緒に喜んだり楽しんだりしてあげましょう。やってみて上手くいかなかったら、「また今度やればいいんじゃない?」とリラックスした声かけをしてあげましょう。

 大人があれこれと与えて、指図しながらやらせたとしても、子ども本来の力は伸びません。なぜかというと、子どもはまだ、使いこなせるレベルの言葉をそれほど多くはもっていないからです。

 中学生以上にもなれば、実体験をともなった生きた言葉をたくさんもっていますから、言葉で伝えるだけでも、頭の中で具体的にイメージすることができます。そして頭に浮かんだイメージを真似るようにして、できることを増やしていけます。

 しかし幼児や低学年の子は、まだまだ使える言葉が限られています。言葉で言い聞かせたところで、くっきりとイメージが沸くということはありません。

 「あれほど言ったのに何でわからないの?」と言ったところで、本当にわからないんだから仕方がない。

 子どもにわかることは、自分ができたこと、達成したこと。これはわかるんですね。

 やってみる
   ↓
 上手くいく

ここがものすごく大切です。

 ポイントをまとめておきましょう。

【出会いを大切にできる親の3条件】
1.今わが子が何に興味をもっているのか気づける。
2.わが子の感覚や意識を基準に、物事との出会いのタイミングを決めている。
3.「やってみて上手くいったら続けたらいいよ、上手くいかなかったらまた今度やればいいじゃない」と、リラックスした付き合いができている。

 お子さんが「自ら学ぶ力」を手に入れられるように、まずはお母さん、お父さんが、私と一緒に子育て術を学んでいきましょう。

 次回は、自ら本を読む子に育つ関わり方などをお話ししたいと思います。

<著者紹介>小川大介(中学受験専門プロ個別指導教室SS-1代表)
 1973年生まれ、京大法学部卒。関西最大手塾の看板講師として活躍後、2000年から現職。一般の個別指導教室とは一線を画し、発問応答指導、毎月の学習カウンセリング、塾の使い方指導を導入。教育コンサルティング機関へとSS-1を育て、毎年、御三家、灘中他有名中学合格者を多数輩出する。生徒自身と家庭の学習力を最大限引き出すノウハウは、学年を問わず定評があり、近年は、子どもたちが幼児低学年のうちに「自ら学ぶ力」を授ける活動に力を入れている。
《小川大介》

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