【自ら学ぶ力が伸びる子育て術 2】本好きな子が育つ出会いの本棚作り

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  • 中学受験専門プロ個別指導教室SS-1代表の小川大介氏
 「自ら学ぶ力が伸びる子育て術」の2回目では、お子さんを本好きに育てていくための、本棚作りの工夫についてお話ししようと思います。

 さて、本好きな子というのは、何歳ぐらいからその傾向を見せ始めるのでしょう。皆さんはいかが思われますか?

 本好きな子とそうでない子の違いがはっきり表れるのは、小学校低学年ぐらいからでしょうか。読書の時間の過ごし方に明らかな差が生まれてきますね。

 本好きな子の幼少期を聞いていくと、たいてい3歳ぐらいには、すでに本好きな傾向が現れているものです。傾向といっても、お子さんがひとりでに本を開き出すといったものではなく、「本を読んであげようか」と声をかけると嬉しそうな顔をしたり、本を読んでもらっている子がいたら、そばに行って自分も聞いていたり、といった仕草が見られる程度です。

 本好きというよりは、本との距離が近いといった方がいいかもしれませんね。本が身近にある、本を読んでもらうことや読むことが当たり前のことと感じている。幼少期にそのような感覚を育んだ子は、本を読むことが当たり前だと思っていますから、自然と本好きになっていくのですね。

 では3歳の時点で本との距離が近い子と、そうでない子との違いが生まれてくる要因は何でしょうか。多くのお子さん、そしてご家庭のお話を伺ってきて気づくのは、「本棚の作り方」と「読み聞かせの工夫」の2つです。

 本好きな子が育つご家庭では、お子さんが自然と本に出会える環境が、上手く準備されているものです。今回はそのうちの、「出会いの本棚術」をご紹介します。

 前回もお話ししたように、お子さんから自発的な学びを引き出す秘訣は、お子さんがさまざまな事柄に自然と出会えるようにしてあげることです。

 本との関わりも同じく、お子さんが日常生活の中で自然と本に出会えるようにしてあげればいいのです。どのようにするのが良いのかというと、本棚のどの段にどの本を並べるのかを一工夫してみるのです。

 まず本棚の中でお子さんの目につきやすい段には、お子さんがお気に入りの本とともに、まだ今は触れていないけれど、お子さんがいずれ興味を示しそうな本を入れてみましょう。最近読んであげたばかりで、まだ読み慣れていない本も目につきやすい段に入れてあげると良いですね。

 小さいお子さんなら一番下の段が良いでしょう。4~5歳だと2段目、小学生なら3段目が目に入りやすいかもしれません。ソファや椅子の近くに本棚がある場合は、座ったときの目線を考えて、ちょうど良い高さの段を選んであげましょう。子どもは新しい本に次々手を出すよりも、一度読んだことのある本を何度も読みたがるものです。

 まだ幼い子どもたちにとって、新しい本というのは刺激が強すぎることがあります。大人は新しい本にどんどん触れさせると、その分だけ好奇心の幅や知識の幅が広がると思いがちですが、子どもにとって未知の世界は何が出てくるかわからない、どうなるかわからない世界ですから、緊張を強いられる面もあるのですね。

 初めての土地に家族旅行に行ったとき、子どもがとても楽しんでいるように見えたのに、だんだんと疲れた顔を見せて「早く帰りたい」と言い出すことがありますね。それも同じことです。新しい世界は子どもにとってワクワクする反面、ストレスでもあるのです。

 このような点で、一度読んだことがある本なら安心です。すでに見たことのある絵が出てきます。聞いたことのある名前が出てきます。事件が起きてもその後どうなるかわかっています。そして知っているとおりの展開になるのを確認して、「やっぱり!」と喜ぶのです。

 ですから、一度や二度読んだだけの本は、ぜひ一番手の届きやすいところに入れておいてあげてください。スペースの問題もあるでしょうが、本を棚にタテに差すだけでなく、何冊かは横にして、本の題名や表紙の絵が見えるようにしておくのもいいですね。お子さんと本との距離がぐっと縮まります。

 では、それ以外の段にはどんな本を入れたらいいのでしょうか。文科省推薦図書や世間で人気の本を入れるのもいいでしょう。また、私としては、お母さん、お父さんがお子さんにいつか触れさせてあげたいなと思う本を入れてあげて欲しいと考えています。
《小川大介》

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