全国各地の風邪対策の民間療法、医師に聞くその効果

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よく行う、風邪をひいたときの対処方法
  • よく行う、風邪をひいたときの対処方法
  • 『効果がある』と聞いたことがある、民間療法
  • 風邪をひいたときに、意識的に食べているもの
  • 医療ジャーナリスト・医師の森田豊氏
  • 漢方に詳しい医師・尾崎正時氏
 寒暖の差の激しい毎日が続いているが、風邪をひいてしまったという人も多いかもしれない。トレンド総研は10月18日、風邪に対する「民間療法」について調査した結果を発表した。日本全国の男女750名にアンケートを行うとともに、専門家へのインタビューを行った。

■日本全国15地域に調査! 風邪をひいた時の対処方法とは

 今回の調査では、日本全国を北海道、北東北、南東北、北関東、南関東、北陸、東山、東海、近畿内陸、近畿臨海、山陰、山陽、四国、北九州、南九州の15の地域に分けて、各地域に住んでいる人に、「風邪をひいたときの対処方法」について聞いた。調査期間は9月26日~30日。

 まず調査対象の人全体に、「風邪をひいたときによく行う、こだわりの対処方法」について聞いたところ、「身体を温める」対処方法と「特定の食品を食べる」対処方法の2つが多く挙げられた。「身体を温める」対処方法では、「首筋にタオルを巻き、布団にグルグル包まって寝る(長野県・女性27歳)」「たくさん 水を飲んで、水分を摂 った後、スチームサウナに入って汗をかく(富山県・男性50歳)」「 漢方薬を飲んで熱い風呂に入り、布団にくるまっていると、汗が出て熱が下がった(島根県・男性63歳)」などの意見が寄せられた。

 「特定の食品を食べる」という対処方法では、卵酒、にんにく、りんご、スポーツドリンク、生姜、カレーライス、アイスクリームなどの食品があげられた。その他にも「リンパに沿って体を冷やす」「軽い運動」「ネギを喉に巻く」など、いかにも民間療法といった回答も寄せられた。

 次に「自身で『効果がある』と聞いたことがある、民間療法はありますか?」と聞いたところ、85%の人が「ある」と回答。具体的に「『効果がある』と聞いたことがある、民間療法」を複数選択式で選んでもらったところ、「生姜湯を飲む」が57%でトップ。2位以下は、「卵酒を飲む」(49%)、「ネギを首に巻く」(40%)、「お茶でうがいをする」(39% )が続いた。

 50歳代以上の高年齢層の支持率が高かったのは、「卵酒を飲む」で61%。「20代~40代」の支持率は38%だったのに対して、20ポイント以上となった。一方で、若年齢層からの支持が集まったのは「りんごを食べる」34%で、高年齢層の1.46倍の支持を得た。

 地域別では、北海道地方では「ネギを首に巻く」(60%・全国平均比1.52倍)、「大根に蜂蜜をかけて食べる」(32%・全国平均比2.11倍)に支持が集まった。北東北地方では「にんにくを黒く焼いて食べる」(20%・全国平均比1.67倍)、四国地方では「生姜湯を飲む」(70% ・全国平均比1.24倍)、「キンカン酒を飲む」(20%・全国平均比2.11倍)など、民間療法にも地方色が色濃い。

 「風邪をひいたときに、意識的に食べているものは 何ですか?」と聞いたところ、上位3項目は、「生姜」54%、「りんご」32%、「にんにく」32%。“食”以外の方法としては、「体を温めて寝る」が大きく支持を集めた。

■医師に聞く“民間療法”、その効果とは

 医療ジャーナリストでもある医師、森田豊氏は、民間療法の効果について、「民間療法のなかには、“おばあちゃんの知恵袋”とも言えるような、実際に風邪への効果が見込まれる対処方法も、確かにあります」と回答。一方で、「たまたま少人数に効き目があったような対処方法が、そのまま長い間、言い伝えられているようなケースも少なくない」と指摘する。「ネギを首に巻く」といった対処方法については、残念ながら、効果があるとは言えないとのこと。また、よく言われる「卵酒」など、風邪の際に飲酒することは勧められないとした。

 逆に、効果があるものとして、ネギやにんにく、生姜のように、代謝を高める効果や滋養強壮・殺菌作用のある成分を含む食品を摂取することは、一定の効果が期待できるとした。代謝や発汗を促すことで、さまざまな効果が期待できるという。殺菌作用を持つ成分を含むお茶などの食品も、予防面も含めれば、風邪への効果が期待できるそうだ。

 漢方に詳しい医師・尾崎正時氏は、「“代謝を高める”というのは、その結果として“身体を温める”効果を期待しているのだと思うのですが、人の身体は、体温が上がるにつれ、ウイルスを不活化させる機能が強くなっていきます。これは、いわゆる“発汗療法”に通じます」と指摘する。

 そして、こうした“身体を温める”効果が期待できるものとして、「麻黄(マオウ)」「桂皮(ケイヒ)」などの名前をあげている。「麻黄(マオウ)」は交感神経を刺激し、急激に熱産生を増やし、体温を上昇させる効果があり、ウイルスの不活化を促すとのこと。「桂皮(ケイヒ)」も身体を温めるという。その他には「附子(ブシ)」「乾姜(カンキョウ・加熱後乾燥させた生姜)」などに、身体の芯から温める効果があり、寒気を感じるような風邪には、有効だと言えるとした。滋養強壮の効果を期待できるものとしては、「薬用人参(ニンジン)」「黄耆(オウギ)」「白朮(ビャクジュツ)」「茯苓(ブクリョウ)」など、“補気剤”とも呼ばれる生薬があげられた。

 人の身体は、体温が上がると、ウイルスを不活化させる機能が強くなるが、このことに注目した“発汗療法”により、寒気がしてブルブル震えるような風邪に対処できるという。「麻黄(マオウ)」などの生薬で、体温を上げるのを手伝ってやれば、ウイルスを不活化して、早く風邪を治せるとのこと。

 もしガンコな風邪をひいてしまったのなら、さまざまな民間療法、さらには漢方の力も借りてみては、いかがだろうか。

風邪対策“ご当地あるある”民間療法

《冨岡晶@RBB TODAY》

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