文科省、教科書採択の改善についてとりまとめ

 文部科学省は12月26日、教科書採択の改善についてとりまとめ、ホームページに公表した。11月15日に発表した「教科書改革実行プラン」を受け、実施上の留意点をまとめるなどの観点から審議を行い、意見をまとめた。

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 文部科学省は12月26日、教科書採択の改善についてとりまとめ、ホームページに公表した。11月15日に発表した「教科書改革実行プラン」を受け、実施上の留意点をまとめるなどの観点から審議を行い、意見をまとめた。

 同省は教科書の検定基準見直し、検定手続きの透明化などを盛り込んだ「教科書改革実行プラン」を11月15日に発表した。ここに掲げられた事項のうち、初等中等教育分科会に対しては、「共同採択について、構成市町村による協議ルールを明確化」「採択地区の設定単位を『市郡』から『市町村』に柔軟化」「採択結果の公表」ついて審議の要請がなされた。

 沖縄県八重山地区では採択地区内で教科書が一本化できず、結果として国から教科書の無償給付ができないという事態が発生した。このような事態を防止するため、管理執行協議会を設置することなどにより、協議ルールの明確化を図るための制度の整備を図ることが適当であるとしている。

 また、近年の市町村合併の進行により、一つの郡を構成する町村の数が減り、町村が飛び地になっている郡が生じているため、採択地区の設定単位を「市郡」から「市町村」に改めることは妥当であるという。

 今後は、地方分権の進展や地方教育行政制度改革の動向、教科書のデジタル化の進展に伴うニーズの多様化などを踏まえ、共同採択制度そのものの在り方についても検討すべきという意見や、検定を通じて更に教科書の質を高めていくべきといった意見も出された。
《工藤めぐみ》

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