東京都は、技術系公務員の土木職と建築職の採用試験(1類B・大卒程度)に、専門試験・論文を課さない新たな試験方式を導入すると発表した。専門試験・論文を課さない技術系公務員試験は全国初の試みとなる。 1次試験では、科学技術全般にわたる基礎知識を問う問題(工学基礎)や、試験対策用の暗記を必要としない思考力を問う知能分野を中心に出題する教養試験を実施。さらに設問資料から、技術職の視点で都政課題を読み取り、解決策を提示するプレゼンテーション・シートを作成する。 2次試験では、1次試験で作成したシートを使用してプレゼンテーションを実施。質疑を通して、これまで学んだことや経験したことを、東京都技術職員としてどう活かしていくか、都政に対する意欲をアピールする。 3次試験では、都内の実際の現場に赴き、複数の受験者が共同で企画作業を行い、技術職員としての視点にたって、都政に対する提案を行う。その後、引き続き個別面接を実施する。 なお、平成25年度1類B採用試験の「土木・建築」に相当する一般方式での採用も並行して行う。 東京都ではこのほか、事務系公務員(行政区分)についても、専門試験・論文を行わない新たな試験方式を設置。東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、民間企業を優先的に考えている学生の取込みを図りたい考えだ。