暴力行為件数が小学校で過去最多、不登校は小・中で増加…文科省

 文部科学省は10月16日、平成25(2013)年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の結果を公表した。暴力行為の発生件数は小学校で1万896件となり過去最多、不登校児童生徒数は小学校と中学校で前年度より増加した。

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学校内における暴力行為発生件数の推移
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  • 加害児童生徒数(小学校・中学校)
  • 加害児童生徒に対する学校の対応
  • いじめの認知件数の推移
  • 不登校児童生徒数の推移(小学校・中学校)
  • 学年別不登校児童生徒数のグラフ(小学校・中学校)
 文部科学省は10月16日、平成25(2013)年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の結果を公表した。暴力行為の発生件数は小学校で1万896件となり過去最多、不登校児童生徒数は小学校と中学校で前年度より増加した。

 同省は、今後の生徒指導施策推進の参考とするため、平成25(2013)年度の児童生徒の諸問題等について調査を実施し結果をまとめた。調査項目は「暴力行為(国公私立小・中・高等学校)」「いじめ(国公私立小・中・高・特別支援学校)」「小・中学校の不登校(国公私立小・中学校)」「高等学校の不登校(国公私立高等学校)」など8項目。

 小・中・高校における暴力行為の発生件数は5万9,345件で、前年度より3,509件増加。高校では1,119件減少したが、小学校では2,600件、中学校では2,028件それぞれ増加し、小学校では平成9(1997)年度調査以来過去最多の1万896件となった。暴力行為の加害児童生徒数についても、高校では1,549人減少したが、小学校では2,000人、中学校では89人それぞれ増加している。

 加害児童生徒のうち学校が何らかの措置をとった児童生徒は、小学校で105人、中学校で1,265人、高校で7,929人。また関係機関により何らかの措置がとられた児童生徒は、小学校で225人、中学校で3,503人、高校で448人。学校の対応における「連携した機関等」では、「警察等の刑事司法機関」がもっとも多かった。

 小・中・高校・特別支援学校におけるいじめの認知件数は18万5,860件で、前年度より1万2,249件減少した。いじめの現在の状況で「解決しているもの」の件数の割合は88.1%。いじめの日常的な実態把握のために学校が直接児童生徒に対し行った具体的な方法は、「アンケート調査の実施」95.5%、「個別面談の実施」83.4%、「個人ノート等」53.4%となり、それぞれの項目で前年度より増加した。

 小・中学校の不登校児童生徒数は、小学校では2万4,175人で前年度より2,932人増加、中学校では9万5,442人で前年度より3,996人増加した。割合としては、小学校が276人に1人、中学校が37人に1人となる。一方、高校の不登校生徒数は5万5,657人で前年度より2,007人減少したが、中途退学者は5万9,742人で前年度より7,961人増加した。

 そのほか、詳しい調査の結果は文部科学省のホームページで見ることができる。
《荻田和子》

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