【高校受験2015】埼玉県公立高校入試<社会>講評…例年並み

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埼玉県公立高校、講評(社会)
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 平成27(2015)年度埼玉県公立高校入試が3月2日に実施された。リセマムでは、難関高校受験指導で定評のあるSAPIX(サピックス)中学部の協力を得て、学力検査の「社会」を講評する。この他の教科(全5教科)についても同様に掲載する。学力検査問題は、3月3日13時現在、東京新聞の特設Webサイトで閲覧が可能。

◆<社会>講評(SAPIX中学部)

 地理・歴史・公民の3分野に総合問題を加えた6題構成という例年通りの構成・出題でした。例年、記述問題の「正答」と「一部正答」の率に差が見られるため、与えられた資料をもとに出題の意図をくみ取り、簡潔にまとめる記述力の有無が高得点をとれるかどうかの要点となります。

 今年の記述問題は短い文で記述でき、易しくなった印象がある一方で、資料を見て正しいものをすべて選ぶ問題が増えるなど難しくなった部分もあるため、全体としての難度は例年並みとなりました。

(1)世界地理
 世界地図をもとにした気候・地形・宗教・貿易に関する出題です。資料の読み取りは昨年と同様貿易に関するもので、例年中国に関する資料がよく出題されます。

(2)日本地理
 日本の農工業、都道府県の特色、地形図という例年通りの出題でした。白川村の屋根の形の特色を問う記述は例年より思考力が試されるものでした。

(3)歴史(近代まで)
 語句を問うものがやや易しくなる一方で、記述は難化した印象があります。世界史の年代を問うものも出題されていました。

(4)歴史(近代以降)
 年表をもとにした問題で、近現代の出来事が年代別に整理されているかどうかを確認するという例年通りの問題形式でした。

(5)公民
 政治・経済の基礎知識が幅広く問われていました。正しいものをすべて選ぶ問題があるなど、昨年よりやや答えにくくなった印象があります。

(6)総合問題
 日本の祭りを題材にして、地理・歴史・公民を関連づけた総合問題です。例年より1問少ない4問の出題でした。それぞれの分野に関する資料を読み取ることが求められる問題でした。

 2013年(5問)を除けば、近年は例年7問の記述問題が出題されていて、これらの問題には部分点が認められています。冒頭で述べた通り記述問題でいかに「一部正答」ではなく、「正答」するかが、ポイントとなります。

 記述問題は高度な思考力が試されるものではありませんが、出題者が意図する解答を明確に書かないと得点できません。例えば今年は大戦景気により工業生産額と農業生産額の関係がどのように変化したかを資料を見ながら解答する問題が出ていました。資料ではどちらの生産額も増加していることが読み取れるため、「ともに増加した」と書いてしまった受験生もいたと思いますが、問題文をよく読むと「工業生産額と農業生産額は大きく増えましたが」という説明が既にあるため、前述の解答は出題者の意図したものではなく、「工業生産額が農業生産額を上回った」と答えなければならなかったことがわかります。

 また、近現代史の出来事を年代順に並び変える問題は例年難度が高く、難関校志望者でも実力差が表れます。今年は昨年と比べて年代を認識するためのキーワードがわかりやすくなったものの、戦前・戦後と大きなカテゴリーに分けやすかった昨年と比べて、大正・昭和という微妙な区分を識別しなければならなかったため、難度は下がったとは言えませんでした。


 このレポートは2015年3月3日(入試翌日)に速報としてSAPIX中学部により作成されたもの。なお、SAPIX中学部は、下記の日程で2015 高校入試分析会を開催する予定だ。

・2015 高校入試分析会 埼玉県(国私立難関高・埼玉県立トップ高)
 3月22日(日)Y-SAPIX 大宮校

・入試問題分析会(開成・筑駒高/慶應女子高/学芸大附高)
 4月12日(日)代ゼミタワー
《編集部》

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