--生徒には、どのように生活や成長をしてほしいと考えていますか。竹鼻先生:個性は、人との出会いで育まれるもの。6年かけて学力をつけることはもちろん、どんな人とどう過ごすかによって、生徒の価値観は変わると思います。自分もそうなりたいと憧れるモデルとなる先輩に触れ、常に前向きな人生観、向上心をもてる人間になってほしいと願っています。 そして、生徒たちには、なりたい自分の姿をもちながら努力してほしいと思っています。そして、夢をかなえ、自我を主張するばかりではなく、周りの人が一緒に仕事をしていきたい、と思われる魅力的な子になってほしいですね。 また、生徒会活動のほか、委員会、クラブなど、たくさんの活躍の場を作っていますので、なるべく大勢の子にリーダー経験を積んでほしいと思っています。もちろん、失敗もありますが、それはいい経験につながります。--中学受験を考えている保護者の方へ、アドバイスをお願いします。竹鼻氏:学校というのは、生徒に失敗と経験の場を与えるところだと思っています。安心して失敗して、こうすればいいんだ、と学び、チャレンジすることで周りに認められて、自分に自信をつけさせるところなのです。ですから、子どもを楽な方向に促したり、失敗しないようなレールを敷くのではなく、温かく見守り、保護者も共に学んでいく姿勢でいてほしいですね。 また、お子さまのモチベーションを高めるためには、志望校の文化祭に行かせることをお勧めしています。在校生と触れ合うことで、志望度や学習へのやる気が増すお子さまが多いようです。--ありがとうございました。 面倒見のよい指導で、毎年、東京大学をはじめ難関大学への進学実績を誇る、豊島岡女子学園中学校・高等学校。集中力を鍛えるという伝統の「運針」は名門女子校ならではの習慣だ。憧れの先輩に追いつけ追い越せという気持ちをもち、生徒同士が妥協せず互いに切磋琢磨し続けることで、卒業時には多くの生徒たちがリーダーとしてふさわしい女性として社会に羽ばたいている。 このインタビューは2015年3月、NTT東日本が運営する「マナビとミライ」と共同で開催した。◆マナビとミライ NTT東日本が運営する教育情報サイト。多数の中高一貫校を紹介し、親子で進路を考えるのに役立つ情報を提供している。