【私学訪問】伝統の運針で集中力を鍛える、都内有数の進学校「豊島岡女子」

 都内でも有数の進学校として人気の高い、東京都豊島区の豊島岡女子学園中学校・高等学校。便利な立地にありながら、落ち着いた佇まいの校舎でおよそ1,800人の中高生が学ぶ。竹鼻志乃校長に、同校の特色や教育方針などを聞いた。

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教育方針の前に立つ豊島岡女子学園中学高等学校 竹鼻志乃校長
  • 教育方針の前に立つ豊島岡女子学園中学高等学校 竹鼻志乃校長
  • インタビューに応える竹鼻校長
  • 生徒の学校でのようすについて話す竹鼻校長
  • 竹鼻校長
  • 桃李祭(文化祭)のようす
  • 運動会のようす
--生徒には、どのように生活や成長をしてほしいと考えていますか。

竹鼻先生:個性は、人との出会いで育まれるもの。6年かけて学力をつけることはもちろん、どんな人とどう過ごすかによって、生徒の価値観は変わると思います。自分もそうなりたいと憧れるモデルとなる先輩に触れ、常に前向きな人生観、向上心をもてる人間になってほしいと願っています。

 そして、生徒たちには、なりたい自分の姿をもちながら努力してほしいと思っています。そして、夢をかなえ、自我を主張するばかりではなく、周りの人が一緒に仕事をしていきたい、と思われる魅力的な子になってほしいですね。

 また、生徒会活動のほか、委員会、クラブなど、たくさんの活躍の場を作っていますので、なるべく大勢の子にリーダー経験を積んでほしいと思っています。もちろん、失敗もありますが、それはいい経験につながります。

--中学受験を考えている保護者の方へ、アドバイスをお願いします。

竹鼻氏:学校というのは、生徒に失敗と経験の場を与えるところだと思っています。安心して失敗して、こうすればいいんだ、と学び、チャレンジすることで周りに認められて、自分に自信をつけさせるところなのです。ですから、子どもを楽な方向に促したり、失敗しないようなレールを敷くのではなく、温かく見守り、保護者も共に学んでいく姿勢でいてほしいですね。

 また、お子さまのモチベーションを高めるためには、志望校の文化祭に行かせることをお勧めしています。在校生と触れ合うことで、志望度や学習へのやる気が増すお子さまが多いようです。

--ありがとうございました。

 面倒見のよい指導で、毎年、東京大学をはじめ難関大学への進学実績を誇る、豊島岡女子学園中学校・高等学校。集中力を鍛えるという伝統の「運針」は名門女子校ならではの習慣だ。憧れの先輩に追いつけ追い越せという気持ちをもち、生徒同士が妥協せず互いに切磋琢磨し続けることで、卒業時には多くの生徒たちがリーダーとしてふさわしい女性として社会に羽ばたいている。


 このインタビューは2015年3月、NTT東日本が運営する「マナビとミライ」と共同で開催した。

◆マナビとミライ
 NTT東日本が運営する教育情報サイト。多数の中高一貫校を紹介し、親子で進路を考えるのに役立つ情報を提供している。
《船田るみ子》

船田るみ子

北海道生まれ、フリーランスのコピーライターとして活動中。興味がある分野は、ニューロダイバーシティを含め教育、美術、建築、スポーツ(野球)、NFT、Web3など。企画・編集協力として、日めくり型書籍『年がら年中長嶋茂雄』(ベースボール・マガジン社刊)がある。Podcastを聞きながらのランニングが日課。

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