◆中学ではプログラミングが必須、小学校は一部で独自のプログラミング教育が始まる 現時点ではプログラミング教育をリードしているのは民間だが、すそ野拡大という観点から学校でのプログラミング教育を期待する声もある。文部科学省の新学習指導要領に基づき、高校では2013年から共通科目「情報」で「社会と情報」および「情報の科学」のうち1科目を選択履修するようになり、後者でプログラミング学習が取り扱われている。 一方中学校では、2012年から技術・家庭で「プログラムによる計測・制御」が必修化されており、指導内容として「コンピューターを利用した計測・制御の基本的な仕組みを知ること」「情報処理の手順を考え、簡単なプログラムが作成できること」と記されている。センサーの付いたロボットなどの装置を用いて、コンピューターを使ってものを動かす授業が展開されている。 小学校ではまだ必修化されていないが、民間の企業や団体との連携でプログラミング教育に取り組み始めている。先駆的な取組みとしては、立命館小学校が2014年、サイバーエージェントの子会社「CA Tech Kids」と組み、4月から放課後の課外授業として週に1回のプログラミングワークショップを開催。6月4日、5日には国内で初となる通常授業でのプログラミング教育を小学校5~6年の全生徒を対象に行った。 品川区立京陽小学校では、名刺サイズの教育用コンピューター「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」を全児童に配布。NPO法人CANVASとGoogleが6~15歳を対象に展開しているプログラミング学習普及プロジェクト「PEG(Programming Education Gathering)」のサポートのもと、国語、理科、算数などの通常授業でプログラミングを取り入れている。