受験生に襲いかかる「燃え尽き症候群」とは?

 夏休みは塾や予備校に通い詰め、マジメにコツコツと受験勉強に励んでいた受験生の皆さん。夏休み明け、そんな彼女たちが「もう勉強したくない!」とやる気をなくすことがあります。

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もう勉強したくない!受験生に襲いかかる夏休み明けの燃え尽き症候群
  • もう勉強したくない!受験生に襲いかかる夏休み明けの燃え尽き症候群
夏休みは塾や予備校に通い詰め、マジメにコツコツと受験勉強に励んでいた受験生の皆さん。夏休み明け、そんな彼女たちが「もう勉強したくない!」とやる気をなくすことがあります。夏休み明けの燃え尽き症候群を考えてみましょう。

■まじめな受験生が夏休み明けに燃え尽きる!
高校3年生のAさんは、夏休み明けの授業で胸の内を明かしました。
「もう勉強したくありません!どうして自分はこんなにできないんだろうって、昨日の夜、ベッドの中で泣きました」
Aさんは、夏休み中も学校や塾の講習をきちんとこなしてきた頑張り屋さん。そんな彼女が夏休み明けに燃え尽き症候群のようになってしまいました。
一般的に女子はコツコツと勉強します。強い動機がなくとも、自主的に勉強を継続できる強みがあるのです。一方、細かいことまで気にして一喜一憂するのも女子の特徴です。何かが気になりだすと、せっかく続けてきた勉強も手つかずになってしまいます。
夏休み明け、Aさんに限らず、受験勉強を投げ出したくなる女子受験生はたくさんいます。彼女たちの燃え尽き症候群について考えてみましょう。
■勉強しても偏差値が上がらないのはどうして?
燃え尽き症候群の原因に「模擬試験の偏差値が上がらない」があります。模擬試験は、受験生の多くが夏休み明けから頻繁に受験する試験です。学校の定期試験とは異なり、模擬試験の受験者は県内全域(高校受験)もしくは全国(大学受験)から集まります。 
 
模擬試験受験者の中での位置を表した数値が偏差値です。平均点を50とする偏差値をもとに、順位や合格可能性などの情報も算出されます。この偏差値が上がらない原因は何なのでしょうか?
まず考えられるのは勉強不足です。本人がいくら頑張っているつもりでも、客観的に見て勉強量や勉強時間が足りなければ、他の受験生に抜かれます。また、勉強不足ではないのに偏差値が下がるならば、そもそも勉強法に問題があるのかもしれません。
次に考えられるのは、自分が一生懸命勉強して模擬試験の点数をアップさせても、他の受験生の点数もアップしているため、偏差値が横ばいのままという現象です。この場合、現状維持できているだけでも上出来なのですが、多くの受験生はそう考えずに落ち込みます。
■夏休み明けの無気力感は季節的なものかも?
偏差値が上がらないことから来るストレスだけでなく、身体的な理由で燃え尽き症候群に陥る女子もいます。
秋は台風の季節。気圧の変化は、時に頭痛や眠気などの体調不良をもたらします。女子は、ホルモンバランスが崩れて自律神経が乱れやすいため、気圧の変化を受けやすいといわれています。
また、冬が近づくにつれて、冬季うつ病を発症する人がいます。冬季うつ病では、倦怠感や無気力、過眠などの症状が現れます。日照時間が短くなると神経伝達物質のセロトニンが減少し、これを原料とするメラトニンも十分に生成されず、体内時計が狂ってしまうために冬季うつ病になるとされます。
これらの体調不良が原因で気持ちが落ち込む場合、「頑張るぞ!」と意気込むだけでは何も解決しません。場合によっては、心療内科などの専門機関に相談する必要があります。
■「もう勉強したくない!」と言う受験生のその後
さまざまな原因が考えられる女子受験生の燃え尽き症候群。しかし、実際には、一時的な感情の起伏が原因であることが多いようです。
「やっぱり浪人するのは嫌だから勉強します!」と笑顔で話すAさん。弱音を吐いた一週間後、再び勉強モードに戻りました。
Aさんのように、ナイーブな女子受験生たちは「もう勉強したくない!」と「やっぱり勉強します!」の感情を行ったり来たりします。そんな彼女たちには、つらい時期でも自分の可能性を信じて、受験本番まで頑張ってもらいたいですね。
ライター:みみずく(フォークラス)

もう勉強したくない!受験生に襲いかかる夏休み明けの燃え尽き症候群

《マイナビティーンズ》

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