就職諦めないで…H28年卒の未内定就活生集中支援、心ケアや合説

 厚生労働省と文部科学省、経済産業省は、平成28年3月卒業予定で就職が決まっていない学生・生徒を対象に、「未内定就活生への集中支援2016」を実施する。卒業までに1人でも多くの学生・生徒が就職できるよう、就職面接会やハローワーク・学校などとの連携を行う。

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 厚生労働省と文部科学省、経済産業省は、平成28年3月卒業予定で就職が決まっていない学生・生徒を対象に、「未内定就活生への集中支援2016」を実施する。卒業までに1人でも多くの学生・生徒が就職できるよう、就職面接会やハローワーク・学校などとの連携を行う。

 平成27年度新規大学卒業予定者の就職内定率は、平成27年12月1日時点で80.4%(前年同期0.1ポイント増)、新規高校卒業予定者の就職内定率は、平成27年11月末時点で85.8%(前年同期1.7ポイント増)と、新卒者の就職環境は回復傾向にある。しかし、まだ就職が決まらない学生・生徒も多く、卒業までに1人でも多くの学生・生徒が就職できるよう、厚生労働省と文部科学省、経済産業省が連携して「未内定就活生への集中支援2016」を1月~3月末まで実施し、就職支援の強化を図る。

 集中支援では、就職先が決まっていない学生・生徒に「就職をあきらめさせない」ため、新卒応援ハローワークのジョブサポーターと大学の就職相談員との連携を一層密にし、未内定の学生・生徒に対して電話などにより新卒応援ハローワークの利用などを学生・生徒に呼びかけるという。中堅・中小企業を中心とした就職面接会なども開催するほか、若年者のためのワンストップサービスセンター(通称・ジョブカフェ)でも、未内定者らを対象にカウンセリングや就職面接会などを実施する。

 また、地域人材コーディネート機関が大学やハローワークと連携して構築した、中小企業と大学生などの交流の場の設定から新卒者などの採用・定着までを一貫して支援する体系を活用し、3月末までに未内定者が参加できる合同説明会を開催する。未内定の学生・生徒の保護者に対しても、啓発文書を送付し、新卒応援ハローワークなどの就職支援について周知を図り、支援を受けることを勧めていくという。

 就職活動の長期化や内定が得られないことによる心理的負担を軽減するため、ケアが必要な学生・生徒は、新卒応援ハローワークなどに配置された臨床心理士による心理的なケアを受けることもできる。

 さらに、主要な民間就職情報サイトにもバナー掲載の協力を要請し、ジョブサポーターによる支援や新卒応援ハローワークなどについての周知を徹底していく。

 平成26年度の未内定就活生への集中支援(実施期間:平成27年1月20日~3月末まで)では、のべ9万人の学生が新卒応援ハローワークを利用し、ジョブサポーターの支援により3万3,000人の就職が決まったという。さらに、卒業後もジョブサポーターらが継続して支援を行い、平成27年4月~6月までの期間で1万5,000人の未就職卒業者(平成27年3月卒)の就職が決定したという。

 新卒応援ハローワークは、全国57か所、全都道府県に設置されており、求人情報の提供や、中小企業とのマッチングなどを行っている。学卒ジョブサポーターも配置されており、大学と連携した出張相談やセミナー、エントリーシートの作成相談、面接指導など、きめ細かな支援を行っている。
《外岡紘代》

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