日本の高校生、ボランティア経験少なく…日米中韓の高校生比較調査

 国立青少年教育振興機構は6月7日、「高校生の安全に関する意識調査報告書-日本・米国・中国・韓国の比較-」を公表した。日本の高校生は野外活動やボランティア活動への参加が4か国中でもっとも低いことが明らかになった。

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参加したボランティア活動
  • 参加したボランティア活動
  • この1年間、野外活動をしたことがあるか
  • 野外活動についての考え
  • 野外活動体験の有無と野外活動への考えのクロス集計
  • 野外活動体験の有無とボランティア活動の参加のクロス集計
 国立青少年教育振興機構は6月7日、「高校生の安全に関する意識調査報告書-日本・米国・中国・韓国の比較-」を公表した。日本の高校生は野外活動やボランティア活動への参加が4か国中でもっとも低いことが明らかになった。

 高校生の安全に関する意識調査は、日本と米国、中国、韓国の4か国の高校生を対象に、安全に関する意識や行動の実態を把握し、日本の今後の施策に役立てる目的で実施。日本は1,832人、米国は1,540人、中国は2,584人、韓国は1,800人の高校生の回答を得た。調査時期は2015年9月~12月。

 この1年間、キャンプや山登り、ハイキングなどの野外活動をしたことがあるか聞いたところ、「米国」が65.5%ともっとも高く、「韓国」59.6%と「中国」55.0%が続き、「日本」は40.3%ともっとも低い。また、日本は「親は私に野外活動をすすめる」「親はいままで私とよく一緒に野外活動をしてくれた」「私は野外活動が好きだ」の項目にあてはまると回答した者の割合が4か国でもっとも低かった。

 野外活動体験の有無と親の関与や本人の意識の関係をみると、野外活動体験者は、4か国ともに「親は私に野外活動をすすめる」「親はいままで私とよく一緒に野外活動をしてくれた」などの設問に対する肯定率が高く、親の関与が子どもに影響を与えていると考えられる。

 今までにしたことがあるボランティア活動について、日本の高校生は「街や公共施設の清掃」「お金や物の寄付」を半数以上が経験している。一方、「高齢者や体の不自由な人などの支援」「献血」はほかの3か国と比べて低い。「ボランティア活動に参加したことがない」割合は16.7%と日本がもっとも高かった。

 野外活動体験者とボランティア活動への参加との関係をみると、野外活動体験者の方が、ボランティア活動への参加率が高くなっている。一方、野外活動未体験者は、ボランティア活動への参加率が低くなっており、両者の間には深い関係があることがうかがえる。
《工藤めぐみ》

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