馳文科相は6月17日、「道徳科」の評価が入試に利用されることはないと明言した。道徳心は数字で評価できるものではなく、道徳科の評価で特定の考え方を押し付けたり、入試で使用することはないとしている。 道徳教育とは、児童・生徒が生命を大切にする心や他人を思いやる心、善悪の判断などの規範意識などの道徳性を身に着ける取組みのこと。 2018年度(平成30年度)から小学校で、2019年度(平成31年度)から中学校で順次「特別の教科」として道徳科が教科化されることに関し、文科省は6月17日にWebサイト内「道徳教育」で道徳科の評価が入試で利用されることはないと明記。同時に、民進党の長妻昭代表代行が中学受験、高校受験の内申書で道徳心や愛国心が評価の対象になる旨を発言したことについて、馳文科相は「事実と異なる」と否定した。 文科省が公表している「『道徳』の評価はどうなる?」によると、道徳科の評価はもちろん、国や郷土に対する態度や「愛国心」を評価することは「あり得ない」。現在、文科省は有識者会議で議論を進めており、7月開催予定の会議で議論をまとめ、道徳科の扱いや評価について都道府県教育委員会などに周知、指導する予定。