【高校受験2017】学力重視の千葉県公立高校入試、京葉学院に聞く“合格作戦”や夏期講習の使い方

 千葉県で高い合格実績をもつ、「京葉学院」の総合企画室企画推進部長である井上真也氏に、千葉県公立入試の特徴や抑えておくべきポイント、前期選抜・後期選抜で立てるべき“作戦”、そして夏から始める成績アップ術について聞いた。

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京葉学院 総合企画室企画推進部長の井上真也氏。京葉学院は年間を通した「特訓」で塾生の合格をサポートしている (撮影:稲葉九)
  • 京葉学院 総合企画室企画推進部長の井上真也氏。京葉学院は年間を通した「特訓」で塾生の合格をサポートしている (撮影:稲葉九)
  • インタビューに応えてくれた井上真也氏 (撮影:稲葉九)
  • 京葉学院 総合企画室企画推進部長の井上真也氏 (撮影:稲葉九)
◆志望校合格の鍵は「勝負問題」にあり

--倍率の高い高校に合格するためには、どういった力を養う必要がありますか。

 問題自体は統一されているので、学校としての人気や倍率の高い学校では、高得点を取る必要があります。京葉学院では、合否の分け目になる問題を「勝負問題」と呼んでいますが、トップ校や人気校では正答率50~60%あたりの問題でいかに正解するかが重要になります。勝負問題対策は、秋から重視する部分ではありますが、こうした勝負問題をいかにクリアするかが志望校合格に必要な力ですね。

◆夏休みには「絶対的な学習時間の確保」を行うこと

--いよいよ夏休み。勝負問題を突破する力をつけるためにも、夏はどのように過ごすべきですか。

 京葉学院では、生徒たちに「絶対的な学習時間の確保」をするようにアドバイスしています。夏休み後には多くの生徒が合格判定の出る模擬試験(模試)にのぞみますが、志望校や進路が具体化するにはこのタイミングの模試の結果を踏まえた判断が必要になってきますので、夏の過ごし方は大きな意味を持つと思います。だからこそ、学校の授業がない分、夏休みにはしっかりと学習時間を確保し、効果的な学習に取り組む必要があります。

 京葉学院では、「夏特訓」と題した計20日間・1日5時間5教科の夏期講習を行っています。生徒は、この夏特訓に加え、自習室での自主学習、さらに帰宅後の課題も加わります。このように、夏休みは一気に“勉強で染めて”、ピリッとしたサイクルに持っていくことが大切です。

◆夏期講習は「学習サイクル作り」のために活用して

--夏休みに取り組む学習範囲の目安はありますか。

 千葉県公立高校入試の学力検査問題は、約60%が中学1年生と2年生で習った範囲からの出題です。ですから、まず夏休み前には中学1年生と2年生の5教科にバランスよく取り組み、基礎を復習・反復しておく必要があります。そのため、京葉学院では、夏特訓の前に取り組む「POWER UP3 LITE」という講習前段階テキストを作って配布しています。

 「POWER UP3 LITE」は、各学年向けの家庭用学習教材である「POWER UP」を、中学3年生に向けて中1・中2の5教科の基礎を復習できるようにした中3向け教材です。「POWER UP3 LITE」自体は夏休み前に終わらせて、そのうえで夏特訓にのぞむのが理想ですね。

 夏特訓で取り組む内容は、中1・中2の総復習。これに中学3年生の7月までの復習、さらに秋以降の先取りまで、合格に必要なポイントを網羅します。夏特訓は、3日間の授業日+1日の休日というサイクルで進んでいきます。授業のある3日間は、授業を受け、宿題をこなし、翌日の授業のはじめに前回授業の復習テストに臨む。そして、休日には体を休めるだけでなく、それまでの3日間の中で見つけた個々の課題に取り組む。塾と家庭学習の、この“しつこい”繰り返しで、夏休みの勉強サイクルが組み立てられていきます。

 夏休みのあいだに学習サイクルをきちんと確立することは、千葉県公立高校入試を制すうえで絶対に必要なものです。それを家庭でやるのが不安な場合は、こういった夏期講習を活用できれば、合格に近づくと思います。

◆志望校により異なる過去問スタート時期

--過去入試問題(過去問)にはいつから取り組み始めるべきですか。

 志望校によって異なりますが、京葉学院の生徒のうち、県立千葉高校や県立船橋高校などの最上位校を志望する生徒には、夏休みから順次過去問に取り組み始めるように勧めています。9月からは、難関私立高校の過去問トレーニングもスタートします。もちろん、夏の間でも過去問を抜粋した問題は取り扱っていますが、トレーニングとして行うのは、夏に力をつけて、秋からですね。

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《冨岡晶》

冨岡晶

フリーの編集者/ライター/リサーチャー。芸能からセキュリティまで幅広く担当。

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