米IBM、教師向けアプリ「IBM Watson Element for Educators」公開

 米IBMは10月19日(現地時間)、教育機関・教師向けのiOSアプリ「IBM Watson Element for Educators」を発表した。「Watson Enlight」と連携することで、教師が児童・生徒の学習状況や取組み姿勢などを把握し、個別に応じた学習指導が可能になる。

教育ICT 先生
IBM Watson Element for Educatorsを利用するCoppell's Richard Lee Elementary School in Coppellのようす
  • IBM Watson Element for Educatorsを利用するCoppell's Richard Lee Elementary School in Coppellのようす
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 米IBMは10月19日(現地時間)、教育機関・教師向けのiOSアプリ「IBM Watson Element for Educators」を発表した。IBMのテクノロジープラットフォーム「Watson」を活用した教師用Webツール「Watson Enlight」と連携することで、教師が児童・生徒の学習状況や取組み姿勢などを把握し、個別に応じた学習指導を可能にする。

 IBM Watson Element for Educatorsは、教師がiPadを利用して各児童・生徒の指導状況を把握、指導するためのツール。児童・生徒が興味のあることや特技のほか、学力を含めた学習状況、出席率、態度や学習活動全般のデータを管理し、児童・生徒ひとりひとりに合った指導をサポートするという。

 アプリの基礎となる「Watson」は、IBMが開発した人工知能(AI)。IBMはこれを、「自然言語処理と機械学習を使用して、大量の非構造化データから洞察を明らかにするテクノロジー・プラットフォーム」と説明している。Watsonは、教師がiPadに登録した児童・生徒の情報をもとに、その児童・生徒の得意な分野に関する問題や指導のヒントを提示する。

 実際に、アメリカ・テキサス州ダラスにある小学校ではすでにIBM Watson Element for Educatorsが利用されている。教師は適宜、児童のようすをIBM Watson Element for Educatorsと連携した教師用のWebツール「Watson Enlight」で管理し、児童に関する情報をほかの教師とも共有することで児童に関する学校全体での学習指導を活性化させているようだ。

 IBMが教育機関向けにiOSアプリケーションを提供するのはこれが初めて。今後も未就学児やK-12世代、高等教育機関向けに子どもの学習環境をより向上させるサービスを提供していくとしている。
《佐藤亜希》

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