立命館大と国立スポーツ科学センターが連携、東京五輪へ発進

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立命館大学と国立スポーツ科学センターによる教育研究協力協定締結式(10月24日 東京・丸の内、撮影:大野雅人)
  • 立命館大学と国立スポーツ科学センターによる教育研究協力協定締結式(10月24日 東京・丸の内、撮影:大野雅人)
立命館大学スポーツ健康科学研究科と国立スポーツ科学センター(JISS)は10月24日、「教育研究協力に関する協定」を締結。スポーツ健康科学研究科の伊坂忠夫科長とJISSの川原貴センター長は、東京2020アスリート強化などへ向けてタッグを組んだ背景や狙いを語った。

なぜ関西の私立大学と、国際競技力向上支援機関がいま手を結ぶのか。「国際競技力を向上するためには、トップ選手の強化、ジュニア競技者の育成、質の高い指導者の3つが必要」という川原センター長は、直面している人材流出、連携する意義について語る。

「研究の質を高めるためには優秀な人材が必要だが、JISSのいまの課題は、博士課程を出たあたりで研究支援に携わるが、研究員専門職の7割が任期付きで、4年ほど経つとまた外へ出ていってしまう。さらに供給元となる大学は、現場の研究力に即した人材はそんなに多くない。現場に携われる人材をいかに育成していくかが課題だった」

「そしてもうひとつの課題は、東京2020で新たな競技が5種目も加わり、JISSの担う責務が拡大している点。野球とソフトボールを分けて数えれば6種目。さらにパラについては、2014年度に所管が厚労省から文科省に移管され、パラの支援もJISSの業務となった」

「競技団体との連携がまだできてないが、今回の立命館大学との協定は、大学院生を積極的に受け入れ、JISSの増大する業務を担ってもらうのが目的。今回の締結はその一歩。これから育成し、競技力向上へ向けた人材確保としても意義がある」

また、JISSとの共同研究によって、革新的トレーニングやコンディショニングなどの開発の加速化をねらう伊坂科長は、期待を込めて語った。

「学部から入学する学生のなかには、研究員志望の人も少なくない。そのほぼ半数が、『JISSへ行きたい』という気持ちを持っている。アスリート強化の現場では、『本当の現場力』が要る。今回は、両者が持っているリソースを最大限に活かしながら、共同研究のさらなる推進、若手スポーツ科学者の育成を加速化させたい。この研究協力で、日本スポーツ界全体の底上げにつなげたい」

「現場に即したテーマにフィッティングさせている。現在、修士課程が25人、博士課程が8人いるが、JISSへ送る人材は博士課程が対象。JISSでトップアスリートに実際に触れながら現場力を身につけてもらう。年に2~3人はJISSに送り込めるんじゃないかと考えている。東京のJISSと関西の大学という地理的な面からも、スポーツ界を広い視野で俯瞰できるんじゃないか」

両者はすでに「低酸素環境を利用したスプリント能力向上のためのトレーニング効果の検証」「高強度トレーニングが鉄代謝におよぼす影響」「スポーツ競技者における運動後の食欲調節の変化」などの分野を中心に、共同研究を展開しているが、さらにトップアスリートの競技力向上を目指した取り組みを加速させる狙い。

立命館大と国立スポーツ科学センターが連携…直面する課題と学生志向

《大野雅人@CycleStyle》

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