【センター試験2017】アオイゼミ、「地理歴史・公民」講評…地理Bやや易化・日本史Bやや難化<追記あり>

 1月14日(土)と15日(日)の2日間にわたり実施されている、平成29年度(2017年度)の大学入試センター試験。リセマムでは、スマホ学習塾「アオイゼミ」を展開する葵の協力を得て、地理歴史・公民のうち「世界史B」「日本史B」「地理B」の講評を公開する。

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 1月14日(土)と15日(日)の2日間にわたり実施されている、平成29年度(2017年度)の大学入試センター試験。志願者数は57万5,967人、現役志願率は過去最高の43.9%。大学・短期大学あわせて848大学が参加した。リセマムでは、スマホ学習塾「アオイゼミ」を展開する葵の協力を得て、地理歴史・公民のうち「世界史B」「日本史B」「地理B」の講評を公開する。

◆地理歴史・公民「世界史B」

【難易度】変化なし
難易度は昨年並み。従来通りの地図や写真を使った問題も出題され、短文の正誤判定問題中心。昨年同様グラフの読み取り問題が出題されたが、基本的な内容。地域や時代の出題バランスは例年通り。

【出題分量(前年度比)】変化なし

【出題傾向分析】
・全体概観
昨年の傾向としてみられた文化史の出題量は10問から3問へ大幅に減少。昨年に比べると政治史が増加している。新課程で強調される日本史との関連問題は見られなかったが、日本に関する選択肢を含む問題は出題されていた。地図問題は去年と比べると倍増しており、中でも川の位置などを問う新傾向の問題がみられた。例年同様、時代と地域が混合して問われる問題も多いが、基礎的な知識で対応可能。ただし、近代文化史が2問出題されており、学習が手薄になりがちな分野であるため、しっかりとチェックが必要。

◆地理歴史・公民「日本史B」

【難易度】やや難化
新課程2年目となり、昨年度と比較するとやや難化傾向にある。
文化史からの出題が減少し、政治史からの出題が増加した。
例年通り、地図を利用した問題や史料の読解問題が出題された。それに加え、統計資料を使った問題が出題された。
受験生の多くが苦手とするであろう文化史は減少したが、空欄補充での語句の選択でより細かい知識が求められ、歴史の流れや出来事の前後関係を正確に把握していないと難しい問題も出題された

【出題分量(前年度比)】変化なし
大問数・マーク数ともに昨年と同じ。

【出題傾向分析】
・全体概観
大問数6題・マーク数36の全体構成は昨年と同じであった。また、大問ごとの配点にも変化はなかった。
分野としては、政治史が増加し、文化史が減少した。形式面はほとんど変わらないが、昨年と比べ、空欄補充問題が微増(6問→7問)、正誤問題が若干減少(8問→6問)、正誤組合わせ問題が減少(8問→7問)、年代配列が増加(4問→6問)した。
統計資料の読み取り問題が2年ぶりに出題された。また、新しい傾向として、写真資料を用いた年代配列問題が2問出題された。例年通り、文字の史料の読み取り問題は4問から2問と減少している。
文字の史料が減少した代わりに写真の資料が増加し、一枚の写真からどれだけ多くのことを類推できるかを試す印象が見受けられた。

◆地理歴史・公民「地理B」

【難易度】やや易化
判断の難しい問題が減少した一方で、比較的取り組みやすい問題が増加しており、前年に比べてやや易しくなった。
「比較地誌」の大問が引き続き出題された。多彩な図表が用いられ、歴史的背景を問う問題も例年通り出題された。
図表を読み解く力や地理的発想力が求められた他、確かな知識量が必要となった。

【出題分量(前年度比)】変化なし

【出題傾向分析】
・全体概観
地域調査が1題、自然環境が1題、資源と産業が1題、都市、村落、生活文化から1題、中国の地誌が1題スペインとドイツの比較地誌が1題出題された。
地理Bの分野全てから満遍なく出題されており、出題内容や大問の構成は昨年と同様。図表の読み解きと地理の基本的知識を用いて解く問題が多く見られた。
全体を通して、文章選択の正誤を問う問題は比較的難しいものも見られたが、その一方で図表を読み解く問題は易しいものが多く見られた。
また、文章量が多く、迅速に問題を読み解き要点をつかむ力が求められた。

※編集部注:1月15日午後2時35分、「日本史B」の講評を追記しました。
(協力:葵「アオイゼミ」)
《佐藤亜希》

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