魅力ある学校づくり、不登校生徒数が約20%減少

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国立教育政策研究所
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  • 中学校不登校生徒数の推移
 国立教育政策研究所は1月27日、第III期「魅力ある学校づくり研究事業」(平成26~27年度)報告書を掲載した。報告書によると、全教職員が参加して2年間PDCAサイクルを実施した結果、約20%の不登校生徒数を減少させることができたという。

 「魅力ある学校づくり調査研究事業」は平成22年度より、中学校区を単位に不登校・いじめの「未然防止」を焦点化した取組みとその効果をテーマとして調査研究を実施してきた。第III期にあたる平成26~27年度は、18府県の教育委員会(2政令市を含む)で取組みを進めており、相模原市田名中学校区や大阪市和泉市信太中学校区などが指定地域となった。

 事業では、不登校者数を新規数と継続数に区別したところ、新規に増加する人数は中学1年生から3年生までほとんど変わらないことに着目。新たな不登校者を生み出さない取組みが重要であるとの認識のもと、新規の不登校を抑制するため、児童生徒の実態を把握する意識調査の実施、その結果に基づいたすべての児童生を対象とした課題・目標の設定とその実践、そして再び意識調査を行い点検見直しののち実行。このPDCAサイクルを年3回、全教職員が参加して2年間を行った。

 その結果、中学校不登校生徒数の割合が全国平均を上回っていた13校中7校で全国平均を下回り、全国の中学校不登校生徒数が微増する中、指定地域全体では、平成26年度~27年度にかけて約20%の不登校生徒数を減少させることができたという。

 報告書ではこの成果を踏まえ、生徒指導に関わる教育委員会関係者および学校関係者に活用してもらうことを目的に「魅力ある学校づくり」の視点、手順、成果についてまとめたもの。不登校を減らすには新たな不登校を抑制する「未然防止」の取組みが必要不可欠であること、未然防止のための生徒指導のPDCAサイクルについてなどを説明している。

 報告書は各都道府県・市区町村教育委員会に配布されるほか、国立教育政策研究所Webサイトからも閲覧できる。

 なお、平成28年度からは、未然防止、初期対応の取組みを行うとともに、不登校児童生徒の出現を抑制するための教育委員会の果たすべき役割についての視点を加えた調査研究を実施。市・府県教育委員会の指導主事を研究対象として、19地域が指定されている。
《黄金崎綾乃》

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