大阪府、アサリなどから貝毒検出…食べないよう呼びかけ

 大阪府は、大阪府の海岸で採取した天然アサリ、大阪府海域で漁獲されたアカガイおよびトリガイから、国の定める規制値を超える麻痺性貝毒が検出されたと発表した。安全性が確認されるまでの間、大阪府の海岸で採取された天然アサリなどを食べないよう呼びかけている。

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大阪府:貝毒に注意しましょう!
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 大阪府は、大阪府の海岸で採取した天然アサリ、大阪府海域で漁獲されたアカガイおよびトリガイから、国の定める規制値を超える麻痺性貝毒が検出されたと発表した。安全性が確認されるまでの間、大阪府の海岸で採取された天然アサリなどを食べないよう呼びかけている。

 大阪府の発表によると、国の定める規制値(4マウスユニット/g)に対し、貝塚市の二色の浜で採取した天然アサリからは49マウスユニット/g、阪南市の男里川で採取した天然アサリからは89マウスユニット/g。大阪府海域で漁獲したアカガイからは29マウスユニット/g、トリガイからは19マウスユニット/gの麻痺性貝毒が検出された。

 大阪府では、大阪府漁業協同組合連合会および関係漁業組合に対し出荷の自主規制と、3月23日に漁獲され出荷されたアカガイおよびトリガイについては自主回収を要請した。アサリについては、大阪府の漁獲対象となっていないため、市場には流通していないという。

 また、4月15日にオープンする予定の二色の浜潮干狩り場(貝塚市)および箱作潮干狩り場(阪南市)、4月20日にオープンする予定の淡輪潮干狩り場(岬町)においては、来場者が安全なアサリを持ち帰れるよう、潮干狩り用のアサリと持ち帰り用のアサリを区別するなどの安全対策を講じたうえで営業する。

 なお、大阪府は3月22日に淀川下流部で採取されたシジミからも、22マウスユニット/gの麻痺性貝毒が検出されたと発表している。すでに、大阪府漁業協同組合連合会および関係漁業組合に対し出荷の自主規制や自主回収を要請しているほか、安全性が確認されるまでの間、淀川下流部で漁獲されたシジミを食べないよう注意を促している。

 貝毒とは、おもに二枚貝が毒素を持った植物プランクトンを餌として食べることにより、体内に毒が蓄積した状態のこと。症状により、麻痺性貝毒と下痢性貝毒に分けられる。これらの毒性分は熱に強く、加熱調理しても毒性が弱くなることはない。麻痺性貝毒では食後30分で舌や唇などがしびれ、重症の場合、体が思うように動かなくなる。最悪の場合には、12時間以内に呼吸困難などで死亡することもあるという。万一、症状が現れた場合は、速やかに医師の処置を受けるよう呼びかけている。

 一度毒化した貝でも、有毒プランクトンの発生していない海水中でしばらく生育することにより無毒となる。大阪府では引き続き、貝毒の発生状況などについて定期的な監視を継続していくとしている。また、大阪府は貝毒の発生に関する啓発情報や、食の安全・安心に関する情報をメールマガジンで随時登録・配信している。
《外岡紘代》

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