JASSO、平成29年度より「給付型奨学金」ほか新制度を実施

 JASSO(日本学生支援機構)は、平成29年度(2017年度)から実施する新たな奨学金制度についてWebサイトに情報を公開した。新たに「給付型奨学金」を創設するほか、低所得世帯の生徒における貸与型第一種奨学金(無利息)の学力基準を実質的に撤廃する。

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  • 給付型奨学金 平成29年度進学者の申請スケジュール
 JASSO(日本学生支援機構)は、平成29年度(2017年度)から実施する新たな奨学金制度についてWebサイトに情報を公開した。新たに「給付型奨学金」を創設するほか、低所得世帯の生徒における貸与型第一種奨学金(無利息)の学力基準を実質的に撤廃する。

 この度、平成29年度予算および関係法律が国会において成立したことを受け、給付型奨学金の創設など奨学金制度の抜本的な拡充が図られる。JASSOでは、昭和18年から受け継いできた貸与型奨学金に加え、以前より要望の多かった返還不要の給付型奨学金を新たに機構の業務として追加し、制度を開始する。

 給付型奨学金は、大学などに進学後に申請する流れをとる。本格実施は平成30年度からとなるが、平成29年度進学者については特に経済的に厳しい状況にある学生を対象に先行実施する。

 平成29年度の対象は、平成29年度に大学(学部)、短期大学、高等専門学校(4年次)、専修学校(専門課程)に進学または進級し、自宅外から通学する非課税世帯の人または社会的養護を必要とする人。機構が示す家計基準および学力・資質基準を満たし、奨学生としてふさわしいと出身高校の校長などに認められ、進学先の学校長の推薦を受けた人を、機構が奨学生として審査・採用を決定する。

 給付額は、進学先が国公立の場合は月額3万円、私立は月額4万円。ただし、国公立に進学した場合の給付は、社会的養護が必要な人が対象となる。また、社会的養護を必要とする人には、別途一時金として24万円が支給される。

 またJASSOでは、貸与型奨学金の給付について、低所得世帯の生徒にかかる成績基準の実質的撤廃にも新たに取り組む。機構が示す要件にあてはまる生徒に関しては従来の学力基準を適用せず、必要とするすべての生徒にて対して第一種奨学金(無利息)を貸与するという。こちらは、予約採用となるため、進学前に在学している高校から申請手続きを行う。

 具体的な給付までのスケジュールや採用基準、申請方法などはJASSOのWebサイトで確認できる。なお、給付型奨学金の平成30年度からの本格実施では、採用基準や給付額が平成29年度と異なるため、対象者はこちらもWebサイトで確認してほしい。
《畑山望》

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