通信制高校、教育の質の確保・向上に向け12施策導入

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  • 高等学校通信教育の質の確保・向上方策について(審議のまとめ)の概要
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 文部科学省は7月31日、高校通信教育の質の確保・向上方策について、審議のまとめを公表した。約18万人の生徒が在籍する通信制高校の質の確保・向上のために、12の施策を提言。添削指導の充実や、違法・不適切な運営に対する減額の仕組みを導入することなどを盛り込んだ。

 平成28年5月現在、通信制高校244校に18万1,031人の生徒が在籍している。戦後、勤労青年に高等学校教育の機会を提供するものとして制度化された通信制高校だが、現在は勤労青年が減少。不登校や中途退学経験者、特別な支援を要する生徒などが多く在籍しており、多様な課題を抱える生徒に対して社会的・職業的自立に向けた支援などを実施している。また、広域通信制高校を中心に、サポート施設などとの提携や通学コースの運営を行う学校が増えているという。

 一方で、一部の通信制高校において、提携するサポート施設での生徒募集などの際に生徒・保護者に対して不適切な説明が行われる、校長の監督権が及ばない職員に面接指導を行わせるなど、サポート施設との提携が違法・不適切な学校運営につながっているケースがあり、さまざまな課題が明らかになっている。広域通信制高等学校の質の確保・向上に関する調査研究協力者会議では、高等学校通信教育の質の確保・向上に向けて、今日の実態を踏まえた対応方策を検討を行っており、このほど審議のまとめが公表された。

 調査研究協力者会議では、質の確保・向上のための12の施策を掲げている。すべての学校で共通的になすべきことのうち、添削指導の充実、面接指導およびメディア学習の充実、学校設定教科・科目などの適正化に関しては、ガイドラインの改訂などにより具体的な留意事項を規定する考え。そのほか、「カリキュラム・マネジメント」の実現、生徒指導、教育相談、進路相談などの充実などは、調査研究などによるモデルの構築や取組みの推進を実施する。

 また、指導監督などの強化として、「面接指導実施施設(仮称)」を学則に記載するよう制度改正を図る必要があるとしている。加えて、指導監督マニュアルの策定、積極的な情報公開の推進、学校評価の充実などを提言。広域通信制高校に対する経常費補助の見直しを行い、違法・不適切な運営に対する減額の仕組みを導入することも盛り込んだ。

 調査研究協力者会議では、通信制高校の生徒たちが母校に誇りを持ち、胸を張って学ぶことができるよう、各学校が通信教育の改善・発展に向けて、生徒の教育に積極的に取り組むことを期待するとまとめている。
《黄金崎綾乃》

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