学校へ行きたくない、子どものSOS…9月1日問題に保護者ができること

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  • 「夏休み明けに向けた官民連携によるいじめ防止強化キャンペーン」の関係団体の取組み
  • 「夏休み明けに向けた官民連携によるいじめ防止強化キャンペーン」の関係団体の取組み
 2017年の夏が終わろうとしている。すでに夏休みを終えた地域もあり、久々の学校生活に体を慣らしている児童生徒も多いだろう。なかには、再び学校が始まり、つらい、苦しいと悩む子どももいるかもしれない。変化が起きやすいこの時期、保護者は子どもにどのように向き合ったらよいのか。

◆9月1日、その意味

 平成29年度版自殺対策白書によると、15歳~19歳の死因の第1位は「自殺」。その割合は36.6%を占める。なかでも、18歳以下の自殺は夏休み明けの9月1日にもっとも多く、「9月1日問題」として取り上げられることも増えた。問題意識の高まりを受け、文部科学省や各市区町村教育委員会、NPOなどは近年、子どもの自殺防止に向けた情報発信を強化している。

 友達との再会が心待ちな子どももいる一方、「学校に行きたくない」と悩む子どもも多い。その背景にはいじめ問題や学校に対する息苦しさなど、さまざまな問題が隠れている可能性がある。

 もし、子どもに「学校に行きたくない」と言われたら、どう応えればよいのだろうか。フリースクール全国ネットワーク代表理事、東京シューレ葛飾中学校校長の奥地圭子氏に話を聞いた。

◆まずは「話してくれてありがとう」保護者ができること

--夏休み明けは子どもに変化が起きやすい時期と聞きます。子どもの変化に気づくにはどうすればよいでしょうか。

 親が「こうさせよう」「ああさせなければ」と指導意識が強いと気づくことができません。子どもは今、どんな気持ちでいるかな、という気持ちで日常のようすを見守ってほしいです。

--変化のサインはありますか。

 変だな、と気づくサインはいろいろあります。たとえば、朝起きにくい、起きてもぼーっとしている、やらなくてはいけないとわかっているのに手をつけない、親に暴言を吐く、弟妹に当たり散らす、食欲がない、眠れていない、いつまでも起きている、ゲーム過剰、ため息ばかり…。

 そういった生活の中のサインもあれば、腹痛、頭痛、吐き気、微熱など、体に出るサインもあります。親にしきりに学校の友達や先生の嫌なことを訴える場合もあります。

--つらい思いから「学校に行きたくない」と言われたら、どうしたらよいですか。

 まず、「そういう気持ちを親に話してくれてありがとう」と伝えてほしいです。普通は親にそんな気持ちを言えないし、言ってはまずいと思っています。それに、親から「2学期どうするの」と聞かれると、子どもは「行きたい」と言ってしまいがちです。多くの子どもは、苦しくても学校は行かねばならないと思っているからです。その中で「休みたい」と言ったのは、よほどの気持ちがあると思われます。

 保護者の方は休むことを認めてあげてください。それから、なぜそう思うのか問いただすのではなく、よく聞いてあげてください。大人の判断や価値観でなく、ただ聞く、ということが大切です。そして、「心配しないでいいよ、先生にはお母さんから言っておくね」「家族にもしばらく休むというね」などと伝え、休みやすい環境を作ることにご留意ください。

--心置きなく休めるように支えてあげるということですね。

 休んで充電できて登校する子と、そのまま学校に行かない子とあります。長期に休んでも学校以外に学んでいく道もいろいろありますので、そういった情報も得ておくと、親として安心だと思います。

--ありがとうございました。

 子どもを守る場所は多々用意されている。しかし、子どもの視野では見つけられないことも多い。地域や公共施設、NPOなどが発信する情報を収集しながら、子どもにより深く注意してあげたい。
《佐藤亜希》

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