アウトドア市場規模は4,274億円、キャンプが好調

 2016年の国内アウトドア市場規模は4,274億3,000万円と推計されることが、矢野経済研究所の調査より明らかになった。キャンプやハイキング、釣りなど自然環境と関わる「ライトアウトドア分野」が市場全体の半分以上を占めている。

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2016年アウトドア市場スタイル分野別構成比
  • 2016年アウトドア市場スタイル分野別構成比
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 2016年の国内アウトドア市場規模は4,274億3,000万円と推計されることが、矢野経済研究所の調査より明らかになった。キャンプやハイキング、釣りなど自然環境と関わる「ライトアウトドア分野」が市場全体の半分以上を占めている。

 アウトドア市場に関する調査は、国内アウトドア用品メーカー、卸売業、小売業、アウトドア関連施設・サービス企業、アウトドア関連業界団体などを対象に行った。調査期間は5~9月。矢野経済研究所がこれまで把握してきた用品市場に加え、アウトドア関連施設、サービスを含めたアウトドア関連市場規模を明らかにするのは初めて。

 2016年の国内アウトドア市場規模は、推計4,274億3,000万円。スタイル分野別でもっとも多かったのは、キャンプやハイキング、釣り、野外フェスなどが含まれる「ライトアウトドア分野」で市場全体の54.3%を占めた。

 キャンプは、メディア露出の増加やキャンプ場設備の整備、用品の改良などによりハードルが低下し、若年層からファミリー、シニア層まで幅広い世代で関心が高まっている。また、宿泊から飲食まで提供する贅沢なキャンプ「グランピング」は、2015年ごろから注目が集まり、若い世代でキャンプ経験が少ない人ほど関心を寄せているという。

 市場構成比のうち2番目に高いのは、アウトドアブランドが販売する日常生活、ビジネス、トラベルなどで用いられるもの全般を指す「ライフスタイル分野」で18.5%。

 若年層を中心に定着しているアウトドアブランドのウェアやザック、シューズを日常で使用するスタイルは、ほかの世代にも広がりを見せている。また、キャンプ用品を家具として取り入れ、日常的にアウトドア用品を利用する生活スタイルが広がりつつあり、アウトドアブランドはライフスタイル商品ラインの拡充や展開商品の再編成を行い、好調な消費者需要の取込みを図っているという。

 アウトドアブランド商品を日常生活で利用する「アスレジャー(アスレチックとレジャーを掛け合わせた造語)」スタイルへの関心が高まっている。「ライフスタイル分野」はさらなる拡大が期待されており、アウトドア市場全体を牽引するものと考えられている。
《外岡紘代》

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