【中学受験の塾選び】日能研の特徴と費用、塾活用ポイント(2018年度版)

 中学受験に向けた塾選びの参考として、大手人気塾5校(サピックス小学部・日能研・早稲田アカデミー・四谷大塚・浜学園)の特徴や費用をまとめた。中学受験で成功するための塾選びと活用のポイントは、中学受験専門個別指導SS-1に聞いた。今回は日能研について見ていこう。

教育・受験 小学生
日能研
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  • 日能研の6年間とステージ制
  • 学習サイクル・ふり返り
 中学受験に向けた塾選びの参考として、大手人気塾5校(サピックス小学部・日能研・早稲田アカデミー・四谷大塚・浜学園)の特徴や費用をまとめた。中学受験で成功するための塾選びと活用のポイントは、中学受験専門個別指導SS-1に聞いた。今回は日能研について見ていこう。

日能研の指導の特徴



 「未来への学び」をコンセプトに小学生の6年間を大きく3つに分けている。3年生までは豊かな学びの時間を大事にする「低学年の学び」、4年生から6年生前期は知識や知恵を系統立てて学んでいく「系統学習」、6年生後期は合格力を鍛える「合格力育成」。6年間の学びから、高等教育へつながる学びを身に付け、私学進学や未来へつなげていく。

 日能研の学びは授業から始まる。そのため、予習ではなく復習を大切にしている。子どもたちの成長段階によって、学習の在り方も変わり、4年生(ステージII)からは「授業~家での学び直し(家庭学習)~テスト~見直しと振り返り」が1つのサイクルになっている。

 授業では対話型授業を積極的に取り入れ子ども同士が対話しながら、自らが主体的に学ぶ力を育てることに力を入れている。

入塾前の説明や体験授業



 入塾前に授業を体験することができる。各教室に問い合わせて体験する方法と、全国テストなどの外部生向けイベントに合わせて行う各教室の体験会に参加する方法がある。

 保護者の授業見学については、子どもの学びの環境を大切にしているため、外部生イベントに合わせて行う体験会以外の見学は原則行っていない。授業を見学したい場合は、それぞれの教室によって環境が異なるため、教室に相談していただきたい。

入塾前のテストの有無



 4、5、6年生は、入塾前に必ずテストを受験し、入会資格を得る必要がある。3年生以下の低学年は申込制で入会できる。

年間にかかる費用とカリキュラム



 4科(Wコース)の場合、4年生は約45万円、5年生は約65万円、6年生は約108万円。費用には、季節講習会の受講料、テスト費用、教材費、冷暖房費などがすべて含まれる。別途、入会時に入会金2万1,600円がかかる。

通塾の頻度と時間帯



・4年生:(4科)週2回(16:50~19:20)
・5年生:(4科)週3回(16:50~19:20)
・6年生:(4科・2~7月)週4回(平日16:50~20:45、土曜14:50~18:40)
※教室によって異なる場合あり

塾選びと活用のポイント


(中学受験専門個別指導SS-1西宮北口教室 国語科主任 原潤平先生)

 3年生の「ステージI」から6年生の「ステージV」までのらせん型学習。その中でも、5年生2月からの「ステージIII」から6年生7月までの「ステージIV」は受験学習の中核をなす内容だ。授業内容は論理・考察がメインになるので、深い理解力が問われる。

 授業やテキストにおいて、「なぜ、その解法になるのか」という理論や考察を中心に学習が行われる。そのため、解法を習得するだけでなく、根本から理解することに喜びを感じる子にとって魅力的な学習環境。特に国語に関しては、4年生で副助詞を丁寧に指導するなど、記述力へのアプローチが他塾と比べて熱心であるように思われる。また、6年生までは全科目で学習ペースが比較的遅いため、他塾のペースについていくことが難しい子にとっても適した学習環境だ。

 6年生になると、日曜特訓が入ったり、補助教材が増えたり、学習ペースが急に速くなる。その際、テスト対策・宿題・テスト直しなどに手が回らなくなる子が少なくない。志望校合格から逆算して、必要な問題と必要ではない問題を取捨選択するなど、保護者が効率的な学習をサポートしてあげる必要がある。6年生での演習量を想定して、5年生のうちから、家庭で演習量を増やしていくのもよいだろう。

 日能研web教室は、日能研関西でのみ実施しており、遠方の児童や集団授業が肌に合わない児童の中には、web教室を選択する場合もある。日能研のweb教室では、通塾生と同じテキストを使用して授業と宿題、復習を行いながら、学力チェックテストや公開テストを受けるというサイクルに加え、算数に関しては質問をすることもできる。このようなフォロー体制が整っているうえに、日能研のテキストが丁寧な作りになっている点を考慮すると、web教室も魅力的といえる。しかしながら、宿題提出へのプレッシャーであったり、隣でライバルが勉強している環境から生まれる競争心であったり、通塾生ならではのモチーベーションに関しては期待ができそうにない。授業の受け方や学習進捗度などは、保護者のチェックが必須だ。
《工藤めぐみ》

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