成績のいい子はどこで勉強する?意外な環境とは

教育・受験 未就学児

 子どもの学力を上げる方法に限らず、より広い「子育てのヒント」を名門指導会代表 中学受験相談局主任相談員 塾ソムリエ 西村 則康氏が伝授。名門難関中学に2,500人以上を合格させてきたカリスマ家庭教師の最強の子育てのノウハウ、理系脳を育む秘訣とは。

片づけきれていないリビングのほうが子どもの成績はいい



 私は家庭教師としてさまざまなご家庭に行きますが、子どもに勉強を教える場所はかならずリビングルームです。

 多くのリビングを見てきて私がいいなと思うのは、そこが、子どものモノである程度散らかっている空間になっていることです。

 逆に、高価な調度品で埋めつくされていて、子どもが触ったら叱られそうな立派な書や壺がドーンと飾ってあったり、完全に大人仕様の空間となっていたりするリビングの家庭では、子どもはあまりいきいきとしていません。成績も伸びにくい、というのが実感としてあります。見るからにきれいで、すみずみまで整理整頓が行き届いているような家の子どもも同様です。

 それよりはむしろ、お母さんはがんばって片づけているのに、子どものエネルギーが強すぎて片づけきれないんだな、と思えるリビングのほうが子どもの成績はいいのです。

 たとえば本棚一つでも、はじめはお父さんが好きな本だけを置いていたのに、そこに子どもの恐竜や昆虫の本が侵食してきて、そのうち童話も入ってきたんだなといったことを想像させるほうがいいですね。

生活音の刺激があるほうが脳が活発になる



 私がリビングで授業をする理由として、子どもへの接し方、勉強の教え方などをお母さんに見てもらうためということがあります。子どもが自分で考えるように導く声かけの方法を、お母さんにも学んでもらうのです。

 こういうことは口や文章で説明してもなかなか伝わりにくいので、実際の授業を見てもらうのがいちばんの近道なのです。

 さらに、親御さんには、普段から勉強はリビングでする習慣をつけるようお願いしています。

 子どもがひとりで勉強部屋にいると、そこにはマンガやゲームがあります。親の目が届かない場所では、そういう誘惑にどうしても流されやすく、集中して勉強することができないのです。マンガを読んでいて、母親が来た時だけ勉強するふりをする子どもだって少なくありません。

 リビングのテーブルで勉強していると、母親が料理をするトントンという包丁の音が聞こえてきます。母親の動く気配があり、鍋がぐつぐつと煮え、やがておいしそうな香りが漂ってきます。

 生活音があると集中できないのではないかとよく聞かれますが、こういった自然に起こる音が入ってきたほうが、人間の脳というのは活発になります

 特に子どもが小さいうちは、母親がそばにいるだけで安心します。小学校高学年になっても、わからないことを質問したり、解けた問題を母親に自慢したりと、そこは親子の大事なコミュニケーションの場にもなるわけです。

「がんばって勉強してるわね。よし、お母さんもおいしいご飯をつくるね」
と語りかけ、励ましてあげましょう。

 子どもは、周囲のいろんな情報と関連づけて記憶をするものです。解き方がわからず苦労している時に、ふとリビングにある本の背表紙が目に入って、「そういえば、あそこにあんなことが書いてあったな」と思い出したり、あるいは塾でテストをやっている時に、「この単元を勉強していたら、お母さんが僕の大好きなカレーをつくってくれたんだ」と、匂いの記憶から知識を引き出してくることすらできるのです。

マンガやゲーム機など注意力散漫になるものは隠す



 リビングでは勉強道具を入れる棚を一つ決めて、そこに筆記用具や三角定規などの文具、ドリルや参考書を置いておけば、すぐに取り出せて、いつでも勉強できます。

 また、141ページでお話しした、「学習した内容を復習する際に、子どもが先生役になって、生徒役の母親に説明する」というのはとても効果的なので、ミニ授業用の小さなホワイトボードを用意するのもおすすめです。

 時計はデジタルではなく、ぜひとも長針と短針のあるアナログのものにしてください。時計の問題は、算数でかならず習うものの一つです。日常的に見ているだけで、時間の感覚をつかむことができます。

 また地球儀などをさりげなく飾っておけば地理や歴史の勉強、ニュースを見た時などにも、その地球儀を使ってさまざまな知識を学ぶことができます。

 反対に、マンガやゲーム機など子どもの注意力が散漫になりそうなものは、ほかの部屋に置くか、見えないようにしまいます。もし可能ならば、テレビを別の部屋に移動してもいいでしょう。

御三家・灘中合格率日本一の家庭教師が教える 頭のいい子の育て方(西村 則康 著/アスコム)より「最強頭脳のベースをつくる23の法則」

御三家・灘中合格率日本一の家庭教師が教える 頭のいい子の育て方

<著者プロフィール:西村 則康(にしむら のりやす)>

名門指導会代表 中学受験相談局主任相談員 塾ソムリエ.。30年以上、難関中学・高校受験指導を一筋に行う家庭教師のプロフェッショナル。一つの解法を押しつけるのでなく、その子に合った方法を瞬時に提示する授業で毎年多数の生徒を最難関中学の合格に導く。これまでに男子御三家の開成、麻布、武蔵、女子御三家の桜蔭、女子学院、雙葉をはじめ、灘、洛南高附属、東大寺学園、神戸女学院などの難関校に合格させた生徒は2,500人以上にものぼる。受験学習を、暗記や単なる作業だけのものにせず、「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で入り込んでいく「名門指導会」の授業は、いずれの講師も翌年まで予約が殺到するほどの人気を誇る。また、授業を通して親子の絆を深めてほしいと、父母と子どものコミュニケーション術や声かけ法についてもアドバイスしている。家庭教育雑誌や新聞などに頻繁に登場し、情報発信も積極的に行う。特に16万人のお母さんが参考にしている中学受験No.1サイト「かしこい塾の使い方」では、保護者の質問一つずつに丁寧に答えることをライフワークとしている。


《リセマム》

【注目の記事】

編集部おすすめの記事

特集

page top

旬の教育・子育て情報をお届け!(×をクリックで閉じます)