カメラの立ち上げが最大70%早くなり、キーボードは最大50%速く表示され、タイピングもこれまでより機敏になるという。iOSに組み込まれる機能としては、AR定規アプリ「Measure」の標準搭載や、これまでも搭載されていた「おやすみモード」の強化、アプリの使い方を分析する「Screen Time」の追加などがあげられた。
Appleのソフトウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデント、クレイグ・フェデリギ氏は、新しいiOSについて「2008年にiPhone向けのペアレンタルコントロールの提供を始めて以来、チームは何年にもわたり深く考え抜いた結果として、保護者がお子さんの使っているコンテンツを管理する機能を追加しました」とコメント。「Screen Time(スクリーンタイム)では、一連の新しいツールを使って、ユーザはデバイスの使用時間を管理し、こなさないといけない重要なことのバランスをとることもできます」とアピールした。
「Screen Time」は、アプリやWebサイトの利用時間を分析し、どのように時間を費やしているかを把握できる新しい機能。ユーザが各アプリケーションに費やした合計時間やアプリごとの使用状況、通知の受信件数、iPhoneやiPadを手にとる頻度について情報をまとめて表示する。
おもにデバイスの使用状況を把握し、管理するための機能であることから、Appleは「特に子どもたちやご家族にとって、有益なツールとなる」としている。保護者は子どもアクティビティレポートに自分のiOSデバイスから直接アクセスできるため、子どもが何に時間を費やしているのかを把握したり、アプリの使用を管理・制限できる。
就寝中や勉強中など、子どもがiOSデバイスを使用するのを禁止する時間帯の設定も可能。休止中はアプリからの通知は表示されず、休止中であることを意味するバッジアイコンが表示されるという。たとえば、ゲームを利用している画面だと、画面上部に「今日のゲームができる時間は残り5分」というように表示される。
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画像:iOSから搭載される「Screen Time」 画像出典:iOS 12 Preview - Apple
対象は子どもが利用するすべてiOSデバイス。「ファミリー共有」機能と連携しており、設定もすばやくできるという。設定やレポートなどの情報はすべてのデバイスでの使用状況に基づき算出される。保護者が利用するデバイスの「ファミリー共有」グループから遠隔操作で「Screen Time」を設定することも、子どものデバイスから設定することもできる。
「Screen Time」や「おやすみモード」など、強化および新しくなった機能は2018年秋にリリースされる「iOS 12」で利用できるようになる見込み。iOSユーザについては、6月中にパブリックベータプログラムがbeta.apple.comで提供される予定。