私大の受託収賄「なぜ自分は文科省の門を叩いたのか心に留めて」林文科相 訓示

 2018年7月4日に現職の文部科学省局長が私立大学からの受託収賄容疑で逮捕された事案を受け、林芳正文部科学大臣は7月10日、全職員に対し省を挙げた信頼回復とひとりひとりの公正性の徹底を求める訓示を行った。

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  • 文部科学省 林芳正文部科学大臣の全職員に対する訓示(平成30年7月10日)
 2018年7月4日に現職の文部科学省局長が私立大学からの受託収賄容疑で逮捕された事案を受け、林芳正文部科学大臣は7月10日、全職員に対し省をあげた信頼回復と、ひとりひとりの公正性の徹底を求める訓示を行った。

 文部科学省による「私立大学研究ブランディング事業」をめぐり、文部科学省局長の佐野太氏が私立大学からの受託収賄容疑で逮捕された事案を受け、林大臣は事件発生の翌日7月5日に文書で「現職局長の逮捕事案を受けた大臣訓示」を発表。メールでの省内周知に続き、7月10日には改めて全職員の前で直接訓示した。

 林大臣は、「再就職等問題について省を挙げて猛省し、再発防止等を通じて国民の皆様に信頼されうる組織となるよう取り組んでいる最中に生じたものであり、誠に残念であります」とコメント。改めて文部科学省として猛省し、省全体をあげて信頼の回復に努めていかねばならないと述べた。

 職員に対しては、「文部科学大臣として責任をもって取り組むので、職員の皆さんひとりひとりにおいても、文部科学行政に対する国民の皆さまの信頼を取り戻すため、日々の業務の公正性や法令順守について改めて徹底するとともに、文部科学行政に停滞を来たさぬよう、それぞれの持ち場の業務に真摯に取り組んでください」と伝えた。加えて、「なぜ自分は文部科学省の門をたたいたのかを心に留めてほしい」と呼びかけている。

 当該職員については、7月4日付で局長の任を解き、今後の捜査当局による事実解明等を踏まえ厳正に対処するという。

 文部科学省のWebサイトでは、訓示の映像および全文を閲覧できる。
《畑山望》

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