ここでは、家庭にある素材ですぐにできる「空気の体積変化」の実験方法をご紹介。自由研究テーマ選定の参考にしていただきたい。
自由研究:中学生向け 小学生向け
ペットボトルから飛び出す水
テーマ【空気の体積変化(4年生)】 実験
対象学年:3・4年生 むずかしさ:★★ 所要時間:2時間
「小便小僧」のおもちゃを、ペットボトルを使ってつくってみよう。中がよく見えるから、しくみを考えるのに最適だよ!
※おふろ場や台所など、ぬれても平気なところでやってみよう
用意するもの
ペットボトル(250~500mLくらいの、できればホット用) 画びょう トレイ
ドライヤー 輪ゴム 牛乳パック
実験のやりかた
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ペットボトルの下のほうに、画びょうで小さな穴をあける。側面がまがっているので、上向きの穴があけられるところを選ぼう。
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トレイの上におき、ペットボトルのフタを取り、あけた穴の少し上まで水を入れる。穴から少し水が出ても気にしなくて大丈夫。
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再びフタをして、牛乳パックのうらにかいておいた小便小僧の絵を、輪ゴムなどでペットボトルにとめる。
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おふろ場や台所にペットボトル小便小僧をもっていき、ドライヤーで温めると、ピューッと噴水のように水が飛び出すよ。
ためしてみよう!
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チャレンジ1
温める温度を変えてみよう。ドライヤーには、温風・冷風(HOT・COOL)のように風の温度を変えられるスイッチがついているね。当てる風の温度を変えると、飛び出す水の様子はどう変わる?
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チャレンジ2
冷蔵庫で冷やした水を入れるとどうなるかな?もっと温度を上げてみたいときは、40度くらいのお湯をかけてみよう。また、冷たい水をかけるとどうなる?
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※熱いお湯を使うときは、やけどに気をつけよう。
チャレンジ3
ペットボトルの大きさを変えると何か変わるのかな?
※ドライヤーの温度と水の量は同じにしておこう。
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チャレンジ4
穴をあけていないペットボトルの口に石けん水でまくをはり、ドライヤーで温めるとしゃぼん玉がふくらむよ。風船を取とりつけても楽しいよ!冷やすとどうなるかな。
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実験でサイエンス
空気は温めると、その体積(かさ)が大きくなります。体積が増えたペットボトル内の空気は、中に入っている水をおすことになるので、穴から水が勢いよく飛び出してきます。
気球も同じしくみです。気球の中の空気を温めると体積が大きくなり、ふくらんだ空気は、まわりの空気より軽くなるので、気球が浮かびあがるのです。
発表のためのまとめ
(1)温めかたによって、水がどれくらい飛んだのか表にまとめてみよう。
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(2)ドライヤーを使って、みんなの前で実際に水を飛ばして見みせよう。まわりがぬれるので、気をつけようね。
発行:永岡書店
<著者プロフィール:NPO法人 ガリレオ工房>
教師を中心にジャーナリスト、研究者、学生などで構成する科学実験の研究・開発グループ。そのユニークで独創的なアイデアや方法は、各界で高い評価を受けている。雑誌・新聞などでの発表のほか、テレビの科学番組にも企画協力している。また、全国各地での実験教室やサイエンスショーも手がけている。2002年に吉川英治文化賞受賞。同年NPO法人として認可される。