ここでは、牛乳パックで織り機を作り「織り機のしくみ」を調べる方法をご紹介。自由研究テーマ選定の参考にしていただきたい。
オリジナル織機で織ろう
テーマ【伝統工芸[織物](5年生)】 工作
対象学年:2~5年生 むずかしさ:★★★ 所要時間:4時間
牛乳パックでかんたんな織り機をつくって、織り機のしくみを調べよう。オリジナルの毛糸のコースターがつくれるよ。
用意するもの
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毛糸(1色でもできるがはじめてのときは3色使ったほうがわかりやすい) 牛乳パック1本 穴あけパンチ
織り機のつくりかた
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牛乳パックの底から6cmのところで切り取り、向きあう2辺は高さを下から3cmにする。高さ6cmの2辺に1cm間かくで6つずつ切れこみを入れる。
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牛乳パックのあまった部分を切り取り、左図と同じように寸法の線を引く。灰色の部分をカッターや穴あけパンチで切り取る。
※「そうこう」とは、横糸を通すために、たて糸を上下に分ける織り機の器具のこと。
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1の織り機本体のまん中に2の「そうこう」を入れ、左の写真のように糸を通していく。交互に色を変えるとわかりやすい。この糸がたて糸になる。たて糸はぴんとはっておこう。
※20cmくらいの毛糸を6本用意してたて糸とする。
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牛乳パックのあまった部分を切り取り、両側に半円の切れこみを入れる。「ひ」には18回くらい毛糸をまいておく。これが横糸になる(まく回数は毛糸の太さによってもちがう)。
※「ひ」とは、横糸を通すための道具のこと。
織りかた
※3に出てくる「おさ」とは、織り目を整える道具のこと。
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工作でサイエンス
「そうこう」を上げ下ろしするだけで、たて糸が1本おきにうまく分けられていることがわかります。ここでは「そうこう」や「ひ」を自分の手で動かして織りましたが、機械はこれらの動きを自動化しています。自動化されて、産業は発達し、布を大量に生産できるようになったのです。
発表のしかた
いろいろなコースターをつくってかざろう。長く織れば、ちょっとしたしき物になるよ。つくった織り機もいっしょに提出しよう。
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発行:永岡書店
<著者プロフィール:NPO法人 ガリレオ工房>
教師を中心にジャーナリスト、研究者、学生などで構成する科学実験の研究・開発グループ。そのユニークで独創的なアイデアや方法は、各界で高い評価を受けている。雑誌・新聞などでの発表のほか、テレビの科学番組にも企画協力している。また、全国各地での実験教室やサイエンスショーも手がけている。2002年に吉川英治文化賞受賞。同年NPO法人として認可される。