理想の子どもの人数を持たない理由、トップは「経済的負担」

 子どもがいる25歳から44歳の既婚者が理想の子どもの人数を持たない理由は、男女ともに「今以上の生活費や教育にかかる経済的負担に耐えられないから」が最多だったことが、明治安田生活福祉研究所の調査結果より明らかになった。

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理想の子ども人数を持たない理由(子どもがいる25~44歳の既婚者・複数回答)
  • 理想の子ども人数を持たない理由(子どもがいる25~44歳の既婚者・複数回答)
  • 子育ては楽しいか(子どもがいる25~44 歳の既婚者・離別者:自分が中高生の頃の両親の仲の良さ別)
  • 子育ては楽しいか(子どもがいる25~44歳の既婚者・離別者:自分が中高生の頃の父親との関係別)
  • 子育ては楽しいか(子どもがいる25~44歳の既婚者・離別者:自分が中高生の頃の母親との関係別)
  • 持ちたい子どもの人数の理想と実際
 子どもがいる25歳から44歳の既婚者が「理想の子どもの人数」を持たない理由は、男女ともに「今以上の生活費や教育にかかる経済的負担に耐えられないから」が最多だったことが、明治安田生活福祉研究所の調査結果より明らかになった。

 出産・子育てに関する調査は、全国の25歳から44歳の男女を対象にWebアンケート調査を実施し、1万2,221人の回答を得た。調査時期は2018年3月9日から3月12日。

 子育てが「楽しい」と感じている人(子どもがいる25歳から44歳の男女)の割合は、自身が中高生のころの両親の仲がとても円満だった男性が57.8%・女性が44.9%。一方、両親の仲がとても不仲だった男性が37.5%・女性が23.2%と、両親の仲が円満だったと思う人ほど子育てを楽しいと感じている

 子育てに感じる楽しさを、中高生のころの父親との関係別にみると、父親との関係が良好だった男性は57.2%・女性は47.7%が子育てを楽しいと感じており、どちらかと言えば良好だった人・どちらかと言えば良好でなかった人・まったく良好でなかった人と比べると、約20ポイント高い。また、母親との関係においても同様の傾向が見られた。

 既婚者・未婚者に、理想とする子どもの人数と実際に予定している人数をたずねたところ、子どもがいる既婚者が理想とする子どもの人数は、「2人」(男性57.4%・女性 55.0%)の割合がもっとも高く、「3人以上」(男性31.0%・女性33.1%)が続いた。実際に予定している人数では、理想同様に「2人」(男性56.9%・女性53.3%)がもっとも高く、「3人以上」(男性17.7%・女性18.7%)が続いた。

 子どもがいない既婚者と未婚者については、子どもが欲しいと思う人に限り質問したところ、理想とする子どもの人数は「2人」の割合が男女ともにもっとも高く、「3人以上」が続いた。

 子どもがいる25歳から44歳の既婚者のうち、実際に予定している子どもの人数が理想より少ない人に、その理由をたずねたところ、「今以上の生活費や教育にかかる経済的負担に耐えられないから」が男女ともにもっとも高い。

 年代・性別に見ると、20代後半女性の87.6%、30代前半男性の76.6%、30代前半女性の78.2%が理想の子どもの人数を持たない理由に経済的負担を挙げている。また、出産・子育てに伴う精神的・身体的負担を理由とする30代前半女性の割合は33.1%と他の年齢層に比べて高くなっている。なお、男女ともに年齢層が高いほど、「高年齢で出産するのはいやだから」「年齢的に難しいから」などの年齢要因の割合が高くなる傾向にある。
《工藤めぐみ》

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