高校生とその保護者、家庭教育や自立について認識に違い

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震災・原発事故により進路や将来の考え方に変化があった【高校生】【保護者】
  • 震災・原発事故により進路や将来の考え方に変化があった【高校生】【保護者】
  • 【高校生】家庭での教育について子どものころから感じてきたこと/【保護者】家庭での教育について子どものころから心がけてきたこと
  • 【高校生】「なぜ勉強しなければいけないのか」保護者と話し合ったことがあるか
  • 【保護者】「なぜ勉強しなければいけないのか」子どもと話し合ったことがあるか
  • 【高校生】「将来なぜ働かなければいけないのか」保護者と話し合ったことがあるか
  • 【保護者】「なぜ働かなければいけないのか」子どもと話し合ったことがあるか
  • 【高校生】保護者から「自立しなさい」と言われるか
  • 【保護者】子どもの自立についての考え
 リクルート進学総研は2月15日、全国高等学校PTA連合会と共同で実施した「第5回高校生と保護者の進路に関する意識調査2011報告書」をホームページに公開した。

 同調査の目的は、高校生をもつ保護者とその子どもにおける進路に関する考え方やコミュニケーションの実態を探り、進路に関する保護者と子どものコミュニケーションや進路サポートのあり方を考えるための資料とすること。全国高等学校PTA連合会とリクルートが合同で、全国の高校2年生とその保護者を対象としたアンケート調査を2003年より隔年で実施している。

 第5回目となる今回の調査対象は、全国高等学校PTA連合会より依頼した9都道府県(北海道、青森、茨城、東京、新潟、愛知、大阪、鳥取、佐賀)の公立高校27校の2年生2クラス分の高校生と保護者。2011年9月20日から10月31日にかけ、学校を通して質問紙を配布する自記式調査を行い、高校生1,959人、保護者1,417人の有効回答を得た。

 調査報告書では、「I 親子コミュニケーションの実態」「II 進学すること・働くことに関する考え」「III 進路にまつわる期待と不安」「IV 震災・原発事故の影響」「V 家庭教育と自立意識」「VI 保護者の動きと学校への要望」の6つのパートで合計34項目について、高校生・保護者の一方、または双方の回答を集計・分析している。そのうち、親子コミュニケーションや進学、進路については、先日全体の報告書に先行して発表されたニュース・リリースをもとにすでに紹介済みのため、ここではそれ以外の調査結果について見ていくことにする。

 昨年の東日本大震災の発生と原発事故の影響について、進路や将来の考え方に変化があったどうかを尋ねた設問では、「ある」と回答したのは、高校生が14%、保護者は13%。男女別では、女子の16%に対し、男子は12%。保護者では、母親の14%に対し、父親が11%と、いずれも女性のほうが「変化がある」と答えた割合が高かった。

 また、この結果を親子間で進路について話す頻度の高低で見ると、高校生・保護者ともよく話をする層ほど、「変化がある」と答えた割合が高かったという。

 具体的な変化の内容として、高校生からは「社会や人の役に立ちたい」「毎日を大切に生きたい」「命の尊さを考えるようになった」「ボランティアに参加したい」などの前向きなコメントが多かった反面、保護者からは「地元で進学・就職してほしい」「東日本には進学・就職させたくない」など、不安の声が多くみられたという。

 家庭教育に関すること7項目について、高校生と保護者それぞれに自分の場合にあてはまるかどうかを尋ねた設問では、両者とも「自分で選択し、それに責任をもつ」(高校生66%、保護者79%)が1位となった。

 2位は、高校生では「家族で自分の本音を話してきたと思う」が62%、保護者では「子どもが本音で話せるような家族の雰囲気づくりを心がけてきた」が79%と、両者とも「本音で話す」こと。3位は「夢や目標をもつことは大切だ」(高校生61%、保護者78%)と、高校生と保護者の上位は一致しているが、その割合はいずれも保護者の方が高くなっている。

 親子間で「なぜ勉強しなければいけないのか」について話し合ったことがあるかという設問に対し、「ある」と回答したのは高校生が17%に対し、保護者は47%。また、「将来なぜ働かなければいけないのか」について、話し合ったことが「ある」と回答したのは、高校生は13%、保護者は42%と、いずれも、親子間の認識に大きなギャップがあることがわかった。

 また保護者から「自立しなさい」と言われたことがあるかどうかを尋ねた設問では、「今までに何度か言われたことがある」が30%ともっとも多く、「最近よく言われるようになった」(10.8%)、「小さい頃からよく言われる」(10.3%)と合わせて51%が言われたことがあると回答している。この結果は、2007年以来、微増傾向が見られるという。

 一方、保護者に対し子どもの自立についての考えを6項目挙げ、自分に近いものを選んでもらったところ、もっとも多かった回答は「子どもは自然に自立していくものだから、特に心配したり、心がけていることはない」(55%)と過半数となった。

 さらに高校生に対し、経済的および精神的な自立についての考えを尋ねた設問では、「経済的自立=実家を出て経済的に自立する」は、「就職したら」という回答が48%ともっとも多く、次いで「高校を卒業したら」が28%となっている。

 「精神的自立=自分のことは自分で判断する」については、「高校を卒業したら」が28%、「高校在学中には」が26%で合わせて5割以上となる一方、「すでに精神的には自立していると思う」という回答も19%あった。
《田崎 恭子》

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