郁文館の高校版MBA「起業塾」の成果を発表…郁秋祭 9/29・30

 郁文館夢学園は、高校版MBAと位置づけた高校生社長講座「起業塾」を2018年4月に開講した。「起業塾」は、立候補制で1学年40人を対象、単位に認定される授業として高校3年間に実施するカリキュラムだ。

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渡邉理事長による講義「経営道」のようす
  • 渡邉理事長による講義「経営道」のようす
  • 「起業塾」3年間のスケジュール
 郁文館夢学園は、高校版MBAと位置づけた高校生社長講座「起業塾」を2018年4月に開講した。「起業塾」は、立候補制で1学年40人を対象、単位に認定される授業として高校3年間に実施するカリキュラムだ。実際の投資ファンドとも連携し、高校3年次に実際に起業することをゴールに設定している。

起業経験者の渡邉理事長が自ら専属メンターとして指導



 「起業塾」開講の背景には、起業経験者である渡邉理事長の思いが深い。

 米国では、大学・大学院における起業家教育の拡充が進んでおり、起業家教育の講座数は過去20年間で20倍超、学部教育における起業家教育の専攻やコースは過去30年で4倍以上に増加、日本の大学においても起業教育を導入する動きが活発化しているがその評価は世界最低水準にあるという。米国においても日本においても、初等・中等教育でも起業を意識させるプログラムの導入は増えているものの、実践的な起業家育成プログラムはほとんどないのだろう。

 少子高齢化・人口減少が進行する状況下で、日本経済再生、地方創生を実現するためには、新たな付加価値を生み出すことのできる起業家が多く排出されなければいけないと考え、そのような現状を打破するべくスタートした「起業塾」。起業経験者である渡邉理事長が、専属メンターとして直接生徒の指導にあたっているほか、著名な起業家や経営者、ベンチャーキャピタリストなどが講師として参加している。

実践重視、起業家養成のための3本の柱



 起業塾の実施内容は、(1)起業家精神の養成…社長になるという「欲」・向上心の維持、問題解決への精神力、(2)洗練されたOff-JT…経営知識や理論の習得、ビジネスモデル選定、(3)豊富なOJT…実践力の養成、を「3本の柱」として定めている。(「起業塾」の詳細は郁文館夢学園Webサイトへ)

 単位に認定される「起業塾」3年間のスケジュールは以下のとおり。
高校生社長講座「起業塾」3年間のスケジュール
高校生社長講座「起業塾」3年間のスケジュール

塾生が社長として「郁秋祭」への出店内容をプレゼンし社員を獲得



 7月末までに渡邉美樹理事長による6回の特別講義「経営道」を受講した生徒たちは、9月29日(土)と30日(日)の2日間にわたり開催する文化祭「郁秋祭」に向けて本格的に起業を進めている。7月17日に行われた学年集会では、起業塾の生徒が社長となり、社長ひとりひとりが、それぞれのミッション・ビジョン・出店内容についてプレゼンテーションを行った。プレゼン内容に共感した社長の会社に生徒たちが社員となって参加することで会社組織を設立。「利益の一部は貧困国にトイレ設置するための費用にする」など、社長が掲げるミッションやビジョンにどれだけの生徒が共感するかが手腕の見せ所だ。模擬店を出店し、利益を得ることに終わらず、会社設立を通じて社長は何をしたいかを、社会貢献・CSRなどの観点からも考えさせている。

 また、9月上旬には投資家(VC)に対して出資を募るプレゼンを実施する予定だ。VCは在校生の保護者。起業塾の生徒が社長となった各会社は、VCから資金を獲得し「郁秋祭」の運営基盤をより強固なものにする。「郁秋祭」の終了後には、学年会などで、起業体験における成果の発表を実施し、VC配当金、各会社の企業のミッションの状況について報告する予定だ。

 起業家の精神を宿した生徒たちに会える2018年の「郁秋祭」は9月29日(土)と30日(日)に開催。

◆郁秋祭2018
開催日:9月29日(土)・30日(日)
場所:郁文館夢学園(東京都文京区向丘2-19-1)
入場方法:予約不要・上履き不要で入場可
《田口さとみ》

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