小学校トイレ、主流の和式は「恥ずかしい」「苦手」

 学校での排便に約6割の児童が抵抗を感じており、和式トイレが多い学校では「恥ずかしい」などの理由に加えて「和式トイレが苦手」という理由で抵抗を感じることが、小林製薬の調査からわかった。1年生の保護者の8割は入学前の練習を勧めている。

生活・健康 小学生
子どもが通う小学校のトイレ形態
  • 子どもが通う小学校のトイレ形態
  • 学校でうんちをすることに抵抗を感じる理由(上位5項目・複数回答)
  • 入学式前の和式トイレの使用経験(練習除く)
  • 小学校入学に向けた準備(上位10項目・複数回答)
  • 入学前の和式トイレ練習 推奨度
 学校での排便に約6割の児童が抵抗を感じており、和式トイレが多い学校では「恥ずかしい」などの理由に加えて「和式トイレが苦手」という理由で抵抗を感じることが、小林製薬の調査からわかった。1年生の保護者の8割は入学前の練習を勧めている。

 2010年調査より7回目となる「小学生のトイレ実態調査2018」は、2018年8月にインターネット調査にて実施。対象は、全国の小学生の子どもがいる母親(25~49歳)と一緒に答えてもらう子ども(小学1~6年生の男女)の親子624サンプルと、第1子が小学1年生の子どもを持つ全国の母親(25~49歳)206サンプル。

 子どもが通う小学校のトイレ形態を尋ねると、36%が「和式が多い」だったのに対して、「洋式が多い」は21%。「すべて和式」8%と「すべて洋式」13%をそれぞれに合計すると、和式44%、洋式34%と、小学校のトイレは和式が主流だった。ただし、2014年調査時は和式59%・洋式21%だったため、トイレの洋式化は進んでいることがわかる。そのほか、「半々くらい」という回答も19%を占めた。

 学校での排便に抵抗を感じる児童は約6割、実際に便意を我慢した経験がある児童は約5割にのぼる。抵抗を感じる児童全体に理由を聞くと、「恥ずかしいから」52%、「落ち着かないから」45%、「からかわれそうだから」30%、「休み時間が短いから」27%、「トイレが汚いから」26%が上位となった。

 なお、和式トイレが多い学校に限ると、「恥ずかしいから」50%、「落ち着かないから」42%、「からかわれそうだから」30%は全体と差がないが、そのほかに「和式トイレが苦手だから」39%が上位となり、「トイレが汚いから」35%の割合も上昇している。小林製薬によると、和式トイレが多い学校に通う子どもの8割が、小学校のトイレに洋式トイレが増えることを望んでいるという。

 第1子が小学1年生の母親に、入学式前の和式トイレの使用経験を尋ねると、46%が「めったに使わないが、たまに使うことがあった(年に数回程度)」、24%が「これまでに1~2回使ったことがあった」、12%が「一度もなかった」と回答。小学校入学に向けた準備として「和式トイレを使う練習」は、必要性を認識していた入学準備にて6位に入っていたが、実際に取り組んだことでは10位と低い傾向にあった。

 しかし、「便意があっても、洋式トイレがあいていないと我慢してしまうと(子どもが)言っている」「学校で大便ができず我慢していて最近、便秘になってしまっている」などの理由から、入学前に練習をしなかったことを後悔している保護者もいる。入学前の和式トイレ練習については、「やや勧める」56%、「勧める」24%をあわせて、8割の母親が推奨していた。
《黄金崎綾乃》

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