医学部の地域枠、22大学で充足率8割未満…千葉大2割

 地域の医師不足解消を目的とした医学部の地域枠がある大学のうち、東北大学や千葉大学、東京医科大学など22大学の医学部地域枠で2018年度に充足率が8割未満だったことが、厚生労働省が2018年11月28日に発表した調査結果より明らかになった。

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充足率が8割未満の医学部地域枠プログラム(2018年度)
  • 充足率が8割未満の医学部地域枠プログラム(2018年度)
  • 都道府県別地域枠プログラム一覧(2018年度・一部)
 地域の医師不足解消を目的とした医学部の地域枠がある大学のうち、東北大学や千葉大学、東京医科大学など22大学の医学部地域枠で2018年度に充足率が8割未満だったことが、厚生労働省が2018年11月28日に発表した調査結果より明らかになった。

 地域枠は、地域の医師確保を目的に、都道府県が大学医学部の学生に奨学金を貸与する制度。医師免許取得後、都道府県内の特定の地域や医療機関に貸与期間のおおむね1.5倍(9年間)の期間従事した場合、奨学金の返還が免除される。

 地域枠履行状況等調査は、厚生労働省が47都道府県に対し、2008年度以降に設置された地域枠についてのアンケートを実施した。調査期間は2018年9月~10月。

 調査の結果、地域枠履行状況は、東北大学(宮城県)が定員33人に対し実績17人で充足率52%、千葉大学(千葉県)が定員20人に対し実績4人で充足率20%、東京医科大学(茨城県)が定員8人に対し実績5人で充足率63%など、22大学の医学部地域枠で2018年度に充足率が8割未満だった。

 地域枠学生の選抜方法は、一般枠と別枠の募集定員を設ける「別枠方式」と、一般枠などと共通で選抜し、事前または事後に地域枠学生を募集する「手挙げ方式」とに大別される。手挙げ方式は、地域枠の履行状況や離脱状況がよくないことから、2020年度以降の地域枠設置を要件とした医学部臨時定員の増員は、「別枠方式」のみ認められる
《工藤めぐみ》

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