きかんしゃトーマス、子どもの非認知能力の発達に好影響

 「きかんしゃトーマス」に関心のある子どもは、遊びに集中して取り組む姿や、遊びや生活の中で自発的な姿がみられる程度が高いことが、東京学芸大こども未来研究所とソニー・クリエイティブプロダクツ(SCP)が2019年5月23日に発表した研究結果より明らかとなった。

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 「きかんしゃトーマス」に関心のある子どもは、遊びに集中して取り組む姿や、遊びや生活の中で自発的な姿がみられる程度が高いことが、東京学芸大こども未来研究所とソニー・クリエイティブプロダクツ(SCP)が2019年5月23日に発表した研究結果より明らかとなった。

 東京学芸大こども未来研究所とSCPは、「きかんしゃトーマス」が非認知能力の育ちへどのような影響をもたらす可能性があるのかを検証することを目的に、共同で研究を実施。数、言葉、色の理解などが「認知能力」と呼ばれるのに対し、非認知能力は「認知能力ではない能力」を指し、物事に集中して取り組むことや難題に立ち向かうこと、主体性、自己肯定感を持つことなどがそれにあたる。

 「きかんしゃトーマス」のアニメーション分析調査では、現代の子どもたちの多くが触れていると思われるCG版のトーマス計204話(第13シリーズ~第21シリーズ)を対象に、各話の中で描かれている主題をナレーションやキャラクターのセリフなどから抽出して分析した。

 その結果、「非認知能力」に関する主題が多く描かれているほか、他者理解や役割理解、他者への向き合い方、役割との向き合い方など、社会を理解し関わっていくための豊富な内容性を含んでおり、社会に参加していくうえでの“私”の在り方が精巧に描かれていると整理された。このことから、「きかんしゃトーマス」のアニメーションを好んで視聴する子どもたちは、「非認知能力」の自然な発達が期待できると推察している。

 インターネットを利用した質問紙調査では、「きかんしゃトーマス」に関心のある子どもを持つ保護者を対象に、2019年1月28日~2月15日に調査を実施し、202の回答を得た。回答者(保護者)の平均年齢は37.2歳、回答者が回答対象とした子どもの平均年齢は4歳1か月。

 この調査結果では、子どもの「非認知能力」として、遊びに集中して取り組む姿や、遊びや生活の中で自発的な姿がみられる程度が高かった。また、友達と一緒に協力したり、友達の気持ちに共感したりできる子どもは、友達と折り合いをつけることができる力も高い傾向が見られ、友達と折り合いをつけることができる子どもは必要なときには我慢をする力が高いこともわかった。保護者の養育態度の影響については、子どもを中心に考えて一緒に過ごそうとする度合いが高いと子どもの「非認知能力」も高くなる傾向が示され、子どものしつけに関して一貫性があると子どもの「認知能力」は高くなる傾向があった

 「きかんしゃトーマス」の子どもたちへの影響としては、「認知能力」とされる文字や言葉の理解、数字の理解、音楽や色への興味など、また「非認知能力」とされる社会のルールへの理解や人の役に立つこと、思いやりや協力などの概念が保護者から挙げられた。このことから、「きかんしゃトーマス」に夢中になって関わる子どもは、「認知能力」と「非認知能力」のバランスの取れた土台形成が期待できると推察している。
《桑田あや》

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