気象庁が2019年8月13日午前5時に発表した「令和元年 台風第10号に関する情報 第64号」によると、超大型の台風10号は14日から15日にかけて暴風域を伴って強い勢力で西日本に接近、上陸するおそれがある。猛烈な風が吹き、猛烈なしけとなるところがあるといい、風や高波、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、落雷や竜巻などの激しい突風への注意を喚起している。 超大型の台風第10号(クローサ)は、13日午前3時には日本の南にあり、1時間におよそ15キロの速さで北西へ進んでいる。中心の気圧は965ヘクトパスカル、最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートルで中心から半径330キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっているという。 今後のこの台風の進路は、13日は日本の南を発達しながら北西へ進んで強い勢力となり、その後は進路を北寄りに変えながら、14日から15日にかけて暴風域を伴って強い勢力で西日本に接近、上陸するおそれがある。 暴風や高波については、小笠原諸島や南西諸島では現在、台風の影響で風が強く吹き、海はうねりを伴い大しけとなっており、このあと14日にかけて大しけとなる。また西日本から東日本の太平洋側では台風の接近に伴って風が強まり、14日から15日にかけて非常に強い風が吹き、猛烈な風が吹くところもある。西日本から東日本の太平洋側では、13日からうねりを伴って大しけとなり、14日から15日にかけては猛烈にしけるところがあるため、暴風やうねりを伴った高波に厳重に警戒が必要だ。 なお、8月13日から19日にかけては大潮の時期にあたり、平常時の潮位が高くなっており、西日本では台風の接近に伴って14日から15日にかけて高潮のおそれがあるという。 また、大気の状態や雨量については、東日本と西日本の太平洋側では、台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込み大気の状態が非常に不安定となる。13日から雷を伴った非常に激しい雨が降り、台風が接近する前から、東から南東斜面を中心に大雨となるおそれがある。台風の接近に伴い14日から15日にかけて台風本体や周辺の発達した雨雲が流れ込むため、雷を伴った猛烈な雨の降るところがあり、西日本中心に雨量がさらに多くなる見込みだ。 15日以降も南から暖かく湿った空気が流れ込むため、西日本から東日本の太平洋側の広い範囲で雨が降る。台風の接近・通過による総降水量は、西日本から東日本太平洋側の南東斜面を中心に、多いところで1,000ミリを超える大雨となるおそれがあるといい、気象庁では「土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲が近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。」と注意喚起している。 なお、次の「令和元年 台風第10号に関する情報(総合情報)」は13日午後5時頃に発表される予定。<風・波>14日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速) 九州南部 30メートル(45メートル) 四国地方、九州北部地方、奄美地方 25メートル(35メートル) 沖縄地方 23メートル(35メートル) 近畿地方、中国地方 20メートル(30メートル) 東海地方 18メートル(25メートル)14日にかけて予想される波の高さ 四国地方 10メートル 東海地方、近畿地方、九州北部地方、九州南部 8メートル 奄美地方 7メートル 伊豆諸島、小笠原諸島、沖縄地方 6メートル<雨量>14日6時までの24時間に予想される雨量(いずれも多いところ) 東海地方 300ミリ 近畿地方 200ミリ 九州南部 150ミリ 四国地方、九州北部地方、沖縄地方 100ミリ