【全国学力テスト】授業アイデア例を公開、英語が初登場

 国立教育政策研究所は2019年8月22日、2019年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の調査結果を踏まえた授業アイデア例をWebサイトに掲載した。課題が見られた問題をもとに授業アイデア例を示し、学習の流れやポイントを具体的に紹介している。

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 国立教育政策研究所は2019年8月22日、2019年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の調査結果を踏まえた授業アイデア例をWebサイトに掲載した。課題が見られた問題をもとに授業アイデア例を示し、学習の流れやポイントを具体的に紹介している。

 授業アイデア例は、全国学力テストの調査結果を踏まえて、授業の改善・充実を図る際の参考となるよう国立教育政策研究所が作成し、学校や教育委員会などに配布しているもの。小学校版と中学校版があり、小学校は国語と算数、中学校は国語、数学、英語の授業アイデアの一例を掲載している。

 短時間で学習指導の改善・充実や課題の解決を図る事例を「タイプS」、数時間にわたる学習過程の中で学習指導の改善・充実や課題の解決を図る事例を「タイプL」に分類。調査結果から見られた課題や正答率、学習指導要領における領域・内容、指導上のポイントや留意点なども示している。

 小学校の授業アイデア例は、国語3例、算数3例を掲載。このうち、正答率が28.9%と低かった国語の「調べたことを報告する文章を書く」問題に関しては、調べてわかったことを整理したり、自分の考えの理由や事例としてふさわしい事柄を選んだりしながら、自分の考えを明確にして書く指導事例を紹介している。

 中学校の授業アイデア例は、国語3例、数学3例、英語4例の計10例。今回初めてアイデア例に登場した英語では、課題の見られた問題をもとに「聞くこと」「読むこと」「書くこと」「話すこと」の4技能にそれぞれ特化した指導事例を取り上げている。

 国立教育政策研究所では、全国学力テストで見られた課題は対象学年だけでなく、学校全体で組織的・継続的な取組みによって改善を図っていくことが大切と指摘。授業アイデア例が、日々の授業や研修会などで活用され、児童生徒の学習状況の改善につながることを期待しているという。

 授業アイデア例は、国立教育政策研究所のWebサイトよりダウンロードできる。2019年度全国学力テストの調査問題・正答例・解説資料、報告書・調査結果資料、2018年度~2009年度の授業アイデア例も公開している。
《奥山直美》

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