布製タイヤチェーン「スノーソックス」がスペインから上陸

布製タイヤチェーンが密かなブームを呼び始めているようだ。豪雪地帯ならいざ知らず、年に一度か二度のためにわざわざスタッドレスタイヤに履き替える人はいない。しかし、その年に一度か二度の積雪で立ち往生した人は沢山いるはずである。

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スペイン製の布製チェーン、ISSE『スノーソックス』
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布製タイヤチェーンが密かなブームを呼び始めているようだ。豪雪地帯ならいざ知らず、年に一度か二度のためにわざわざスタッドレスタイヤに履き替える人はいない。しかし、その年に一度か二度の積雪で立ち往生した人は沢山いるはずである。

これまでだったら、金属製のチェーンが主流であった。しかし、金属製チェーンは取り付けが大変なうえ、路面に雪が無くなるとガタガタと乗り心地も悪いしそもそも道路も傷める。そんなデメリットを解消した非金属チェーンが最近では登場しているが、それでも取り付けは面倒だ。

そこへ行くと布製チェーン(そもそもチェーンと呼べるのか疑問だが)は、取り付けがとにかく簡単で、力要らず。軽いしかさばらないからクルマのラゲッジスペースにポンと放り込んでおけば、万一の積雪に対処できる。しかし、多くの人が一番心配するのはその耐久性だと思う。この点も、仮に雪のないドライ路面を走っても相当な距離走れるというから安心である。

◆スペイン製の布製チェーン『スノーソックス』


この布製チェーンのパイオニア的存在として、ノルウェー製の「オートソック」がある。そして今回日本での拡販を目指しているのが、ISSEの『スノーソックス』という商品だ。スペイン製である。すでにBMWの一部車種からはOEM指定を受けている商品だが、既存の布製チェーンと比較してかなり厚みのある商品で、やはりその耐久性に自信があるものだという。

誕生は2003年だというからどちらかと言えば後発組。しかしその分初期の布製チェーンのネガ要素を潰して性能を引き上げているともいえる。最大の特徴はその布部分の織り方にあって、パテントを取得しているものだそう。

装着の方法は他の布製チェーンと全く同じで、まずはタイヤの上側に布製チェーンを被せ、次に車両を動かしてタイヤを半回転させ、残りの部分をタイヤに被せるだけである。オートソックをはじめとした他の布製チェーンと大きく異なっているのは「表裏がない」こと。

例えばオートソックの場合は、実際に目視できる外側部分にオレンジの十字ベルトが付いているのだが、ISSEのスノーソックスにはそれがなく、方向性がない。そこそこちゃんと被っていれば、後はオートセンター機能が働いて勝手にちゃんとしたポジションに収まってくれる。

◆14インチも20インチも対応、寿命は「穴が空いたら」


驚くべきはその対応力の高さである。どういうことかと言うと、金属にしても非金属にしてもチェーンの場合はかなり厳密にタイヤサイズに合ったものを買う必要があるのだが、特にこのスノーソックスの場合は相当にアバウトでも大丈夫だ。

そもそもサイズは6種類しかなく、日本で一番使えそうだなぁと思うシリーズ66というサイズは、185/80R14から285/30R20まで実に101種類ものサイズをたった一つの製品がカバーしてしまう。つまり14インチだろうが20インチだろうがタイヤの直径がすべてを決めているようで、幅が広くなると、タイヤ側面さえ被っていれば問題ないらしい。これは驚くべきことだ。というわけで間違ったサイズを買ってしまう心配がほとんど無いということになる。

因みに、耐久力についていえば、寿命は穴が空いたら…だそうで、洗濯可能で繰り返し使うことが出来る。例えば1日20kmほどシャーベット状の雪の上を走行した場合で、5年は保つという。勿論スタッドレスでもチェーン装着が義務付けられるチェーン規制にも対応している。そんなわけだから、スタッドレスを履いて豪雪地帯に行ってそこでのチェーン規制区間だけこのスノーソックスを履く…なんていう使い方も出来る。

性能の異なる「クラシック」と「スーパー」の2種類が用意されていて、それぞれ税抜き価格で1万3800円と1万9800円が希望小売価格。今のところ購入はアマゾンと一部のジョイフルホンダに限られる。ラゲッジスペースに忍ばせておきたい一品である。


 

サイズはアバウトでOK、布製タイヤチェーン『スノーソックス』がスペインから上陸

《中村 孝仁@レスポンス》

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