【大学受験2021】コロナ不況の影響は?旺文社が分析

 旺文社教育情報センターは2020年5月7日、「コロナ不況で大学入試はどうなる?」をWebサイトに掲載した。リーマンショック、東日本大震災後の景気低迷期における大学入試で何が起こったのか、データをもとに振り返っている。

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 旺文社教育情報センターは2020年5月7日、「コロナ不況で大学入試はどうなる?」をWebサイトに掲載した。リーマンショック、東日本大震災後の景気低迷期における大学入試で何が起こったのか、データをもとに振り返っている。

 新型コロナウイルスは、世界経済にも大きな影響を与えている。旺文社教育情報センターは、経済状況が深刻に悪化した場合の大学入試・大学進学に与える影響について、リーマンショック(2008年9月)と東日本大震災(2011年3月)後に経験した大学入試を振り返り、分析している。

 なお、ここでの「景気低迷期の大学入試」とは2009年~2014年入試を指す。2009年~2014年の18歳人口は120万人、このうち高卒者数は110万人、大学受験生数は60万人台後半。

 2009年~2014年は、大学・短大への進学率は若干低下し、専門学校への進学率が上昇した。現役の大学受験生の割合を示した「現役志願率」は低下。当時の大学受験生の「現役志向」は非常に強かった。

 また、国立大志向も強い。私立大で志願者が大幅に増加しているが、私立大志向というより安全志向による私立大の併願が増えた結果だという。推薦・AOの志願者も増加しているが、小幅な伸びにとどまっている。安全志向(志望校のランクダウン)の強まりも非常に大きく、全体的に出願校を1ランク落とし、国公立大では公立大、私立大では中堅~中堅上位に人気が集まった。

 文系学部の代表格ともいえる人文科学系、社会科学系の学部の進路決定率が大きく落ち込んだことから、「経済状況が悪ければ文系学部は就職難」という印象を強く与え、大学入試でも文系学部が不人気となった。私立大の定員割れの状況は改善せず、「非常に悪い状態(4割台)で推移」した。「できれば地元に」という受験生の地元志向も強かったが、就職不安から地元進学率の上昇は限定的だった。

 旺文社教育情報センターは、「新型コロナの影響で経済状況が悪化する中、これからの大学入試では基本的に過去の景気低迷期と同じ現象がより大規模に起こる可能性が高い」と分析している。リーマンショック、東日本大震災の時と状況が異なる点として、「新入試」「定員超過率の厳格化」「学習活動の停滞」をあげ、これらが全体的には「大学進学の断念」「超超安全志向」につながると予想している。

 国や自治体、大学による経済的な支援のほか、「入学手続きの支払う段階で負担減となるような制度の拡大も期待したい」という。入試の実施についても特別な措置が必要だとし、少なくとも学校推薦型や総合型選抜が予定通りできないのは明らかだとしている。現時点での検討は非常に難しいとしながらも、「新型コロナの収束が見通せた段階で国には方針を出してほしい」とも述べている。
《外岡紘代》

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