世界の43%の学校、石けんと水で手洗いできず…ユニセフとWHO共同監査報告

 ユニセフ(国連児童基金)と世界保健機関(WHO)は2020年8月13日、水と衛生に関する共同監査プログラム(JMP)による最新報告書「学校における衛生施設と飲料水の前進」を発表した。

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西ナイル地方のアジュマニ県にある小学校で、日本政府の支援を受けてユニセフが設置した水道で手を洗う男の子。(ウガンダ、2020年3月撮影)(c)UNICEF_UNI315190_Adriko
  • 西ナイル地方のアジュマニ県にある小学校で、日本政府の支援を受けてユニセフが設置した水道で手を洗う男の子。(ウガンダ、2020年3月撮影)(c)UNICEF_UNI315190_Adriko
  • JMP報告書「学校における衛生施設と飲料水の前進(原題:Progress on drinking water, sanitation and hygiene in schools:Special focus on COVID-19)」
  • 休み時間が終わり教室に戻る前に手を洗う女の子。(ガーナ、2020年7月22日撮影)(c) UNICEF_UNI357796_Buta
 ユニセフ(国連児童基金)と世界保健機関(WHO)は2020年8月13日、水と衛生に関する共同監査プログラム(JMP)による最新報告書「学校における衛生施設と飲料水の前進(原題:Progress on drinking water,sanitation and hygiene in schools:Special focus on COVID-19)」を発表した。

 ユニセフと世界保健機関による水の供給と衛生施設についての共同監査プログラム(JMP)は、飲み水や衛生施設に関連する持続的な開発目標(SDGs)の達成に向けた世界各国の進捗を、モニタリングする責任を担っている。JMPは国別、地域別、世界レベルにおける、世帯、学校ならびに保健ケア施設における推計を行っている。

 世界各国の学校が再開に向けて奮闘している中、本報告書では、2019年、世界の学校の43%で、石けんと水による基本的な手洗いをするための設備を利用できなかったと指摘。報告書によると、通っている学校に基本的な手洗い設備がない子どもの数は世界で約8億1,800万人にのぼり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)やそのほかの感染症のリスクにより晒されているという。この3分の1以上(2億9,500万人)がサハラ以南アフリカ地域の子どもたちだ。

 また、後発開発途上国では、10校中7校には基本的な手洗い設備がなく、半数の学校には基本的な水と衛生設備がない。このほか、世界の3校に1校が飲料水の供給が制限されているか、まったく供給されていなかったほか、6億9,800万人の子どもたちが、学校で基本的な衛生サービスを受けられていなかったことが報告書に記されている。

 学校の基本的な水と衛生設備は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの最中、学校が安全に運営されるために重要な条件だ。新型コロナウイルス感染の蔓延を抑制するため、政府は公衆衛生対策の実施の必要性と、都市封鎖策による社会的・経済的影響とのバランスを取らなければならない、と報告書は強調している。

 ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォア氏は「COVID-19のパンデミック以来、世界的な休校措置は子どもたちの教育と福祉にこれまでにない課題をもたらしました。わたしたちは、子どもたちの学習を優先しなければなりません。これは、手指の衛生、清潔な飲料水、安全な衛生設備を利用できるようするなど、安全を確保したうえで学校を再開することを意味します」と述べている。
《田口さとみ》

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