コロナ禍、大学ではテント下の授業も…アメリカ留学レポート

 世界各国の新型コロナの感染状況もまだまだ予断の許さない状況下にあるが、このような中でも数々の困難を乗り越え、新学期からの米国留学を果たした風間美海さんにインタビューを実施。生き生きとした風間さんの米国留学レポート。

教育・受験 大学生
テント下での授業のようす
  • テント下での授業のようす
  • テント下での授業のようす
  • 屋外ではテント以外の場所でも授業が行われる
  • 大学屋内のようす
  • 寮内はマスク必須
  • ジムも夜空の下で
  • アメリカでもお友達と毎日楽しく過ごしているそう
  • 美海さんが小さな頃から聞いていたストーリーCD
 コロナ禍にある2020年。日本のみならず世界中の大学でも、後期に入っても対面授業を再開していないところもあるうえ、世界各国の新型コロナの感染状況はまだまだ予断を許さない状況下にある。しかし、このような中でも数々の困難を乗り越え、新学期からの米国留学を果たしたティーンエイジャーがいる。

 そこでリセマムでは、2020年3月に高校を卒業し、8月に念願の留学を果たした風間美海さんとお母さまの風間京子さんにインタビューを実施。日本国内にいるとなかなか知ることのできないアメリカの大学のコロナ対策や授業、アメリカでの生活のようすを紹介する。

当初予定よりも早まった新学期



--留学を決めた時期とその準備について具体的にいつからどのようなことを行っていたのか教えてください。

美海さん:高校1年生の頃からです。入学して間もなくから海外の大学への進学を希望していました。

京子さん:娘は実は小学5年生のころから海外に行きたいという思いが強く、留学をしたいと何度もせがまれていました。しかし金銭的な面で難しく、当時は叶えてあげることはできませんでした。

--美海さんにお伺いします。アメリカで最も有名かつ影響力のある大学ランキングUS NEWSランキング50位以内にランクインする、アメリカ南部屈指の名門リベラルアーツ・カレッジのSewanee:The University of the Southに正規留学されたとのことですが、留学の1番の目的についてお聞かせください。

美海さん:生まれてから18年間学んだ英語の成果を試してみたいという想いも重なり、米国留学をより強く志しました。米国の教育システムにも惹かれていました。

 アメリカの大学にはリベラルアーツ教育というプログラムがあります。2年時が終わるまで専攻を決めずに、どの専攻が1番自分に合っているかを試すことができます。

 私の通う大学をはじめとするリベラルアーツ・カレッジというのは、小規模な私立の四年制大学です。全米で600校ほどあり、幅広い教養とバランスのとれた視野をはぐくむことに力を入れています。学生は寮生活を送り、こうした環境の中で将来のリーダーとしての素地を養います。私はまだ将来何をしたいのかが明確ではないので、このような環境で学びたいと思いました。

 さらに、アメリカでしか経験できない「国際性」も米国留学を志す理由のひとつでした。多くの志の高い留学生が世界各国から集まる米国大学で学ぶというのはとても貴重な人生経験だと思います。彼らの思考や文化、行動から学び、自分の人生に組み込んでいくのは啓発的で必要なことだと思います。それを実際に体験できるのは米国の大学なのではないかと思い、留学を志しました。

大学屋内のようす
大学屋内のようす

--当初の予定では渡米はいつごろだったのでしょうか。

美海さん:今年(2020年)の8月中旬頃だったのですが、コロナの影響もあって大学側が前倒しで授業をスタートさせると連絡が入り、8月8日に渡米しました。当初予定よりも渡米が早まってしまいました。

--ビザの発給まではどのくらい時間がかかったのでしょうか。留学準備について具体的に教えてください。

美海さん:ビザ発給までに揃える多くの書類の準備、大学とのやり取りなどのすべてを1人で手続きしました。エージェントには一切依頼していません。

 3月から大使館が閉まっていたため、ビザ発給にはとてもやきもきしました。7月になってもビザ面接の予約が取れず、やっと取れると思ったら最短で10月と言われてしまいました。これでは8月の授業開始に間に合わないので、大使館に緊急ビザ面接予約リクエスト申請を出しました。

 でも、大使館に電話をしてもメールをしてもまったく連絡が取れませんでした。緊急ビザ面接リクエスト申請も、受理されたのかされていないのかわからなかったとき、Webサイト上の面接予約フォームカレンダーの7月28日が、それまで予約できないようになっていたのが、いきなり予約可能になっているのを見つけて、すかさず予約を入れました。

 そんなこんなもあり、私の知り合いの間では、新学期スタートに間に合った留学生は私だけでした。

毎週行われる検査と密を避ける工夫



--留学先の米国の大学でのコロナ対策についてお聞かせください。

美海さん:私の通っているアメリカ南部テネシー州に位置する大学では、厳重にコロナ対策をしています。全学生に毎週唾液検査を受けさせ、イベントなどもオンラインや野外で行われています。授業もオンラインと対面授業を混合させたスケジュールになっていて、密を避けるための工夫のひとつとして、キャンパス内に設置されたテント下での授業も行われています。

テント下での授業のようす
テント下での授業のようす

--コロナの検査の費用については別途支払うのでしょうか。

美海さん:学生が受けるコロナ検査の費用はかかりません。自分の検査の日に大学の構内に設置されたテントにある検査会場に行き、検査を受けるだけです。毎週受けています。

--大学での授業についてお聞かせください。日本でも9月から授業を開始する大学も多いですが、相変わらず対面での講義は行わず、オンラインのみというところもあるようです。対面授業とオンライン授業の比率はどれくらいでしょうか。

美海さん:私のスケジュールの比率はオンラインと対面授業で7:3です。対面授業が少なめで少し物足りなさがありますが、キャンパスにいることができているので頑張って勉強しています。

屋外ではテント以外の場所でも授業が行われる
屋外ではテント以外の場所でも授業が行われる

--大学での勉強以外での生活についてはどのような感じでしょうか。

美海さん:私の大学はパーティー校としても知られていますが、皆、やるときはやる、遊ぶときは思いっきり遊ぶというメリハリがすごいので驚いています。work hard, play hard精神です。

 とても自然豊かな環境なので、休日は友人たちとハイキングに行ったり、池に泳ぎに行ったり、カヌーをしに行ったりと、自然豊かな体験を満喫しています。夜は映画鑑賞会をしたり、パーティーに行ったり、自分たちのしたいことを自由にして思いっきり楽しんでいます。とはいえ、大学内ではマスクは必須です。

アメリカでもお友達と毎日楽しく過ごしているそう
アメリカでもお友達と毎日楽しく過ごしているそう

--寮に入っていらっしゃるのとのことですが、寮生活のなかでのコロナ対策についてはいかがですか。

美海さん:寮の部屋以外では必ずマスクを着用することが義務付けられているのと、ほかの寮に住む友人を自分の住む寮に入れてはならないという、この2つが寮生活でのコロナ対策のメインです。

 寮には、新入生を取り締まる2年生が各階に住んでいて、ルールを破ると、大学側に報告されてしまいます。このほか、大学、寮などいたるところに消毒用アルコールが設置されています。

寮内はマスク必須
寮内はマスク必須

ジムも夜空の下で
ジムも夜空の下で

--留学を考えている日本の学生に向けてのメッセージをお願いします。

京子さん:留学を少しでも視野に入れているなら絶対に諦めず留学を実現させて欲しいと思います。費用の面で厳しいという人でも、調べれば情報を得られますし、補助申請すれば、特に娘の留学したアメリカは必ずと言って良いほど補助をしてくれます。

美海さん:塾にも行かず、エージェントも通さずこのような大学から合格を頂き、ファイナンシャルエイド(金銭的支援プログラム)のスカラーシップも頂くことができ、日本の大学と同じくらいの学費で留学することができました。資金面で諦めることなく、自分のモチベーションを上げ、今まで一生懸命頑張ってきた結果だと思っています。

 留学先ではさまざまな環境で育った人間が集まってきますし、視野が広がります。本当に少しでも興味があるならぜひ実現させてほしいと思います。応援しています。

--ありがとうございました。

 小学生のころからの夢だった「留学」を実現した美海さん。ご本人の努力はもちろん、その夢の実現のためにはご家族の協力も必要だったはずだ。次ページでは、お子さんの夢の実現に向けて一家で取り組んだ家庭での「英語教育」について紹介する。

<次ページ>塾に通わずネイティブ並みの英語力を培う家庭での取組み

《鶴田雅美》

【注目の記事】

特集

page top

旬の教育・子育て情報をお届け!(×をクリックで閉じます)