【大学受験2021】無症状の濃厚接触者は別室受験…文科省、コロナ対応ガイドライン

 文部科学省は2020年10月29日、「2021年度(令和3年度)大学入学者選抜に係る新型コロナウイルス感染症に対応した試験実施のガイドライン」の改訂版を公表した。無症状の濃厚接触者は、一定の条件を満たした場合に限り、終日、別室で受験できる。

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令和3年度からの大学入試
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 文部科学省は2020年10月29日、「2021年度(令和3年度)大学入学者選抜に係る新型コロナウイルス感染症に対応した試験実施のガイドライン」の改訂版を公表した。無症状の濃厚接触者は、一定の条件を満たした場合に限り、終日、別室で受験できる

 ガイドラインは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、大学入学共通テストと各大学の試験場において、「事前の準備」「試験当日」「試験終了後」の3つの時点で実施することが必要な事項をあげている。

 試験場内ではマスクの着用を義務付け、未所持者にはマスクの提供を行う。試験場入口や試験室ごとに速乾性アルコール製剤を配置。当日は、試験室への入退出を行うごとに手指消毒を義務付ける。

 発熱・咳などの症状がある者や無症状の濃厚接触者のために別室を設ける。別室では、基本的におおむね2メートル以上の間隔で座席を配置する。なお、基礎疾患を持つ者や合理的配慮を要する障害などがある受験生のための別室とは別に確保しなければならない。当日は、試験開始前に発熱・咳などの症状の有無を試験監督者が確認し、本人の申出により発熱・咳などの症状がある受験生がいた場合には診療室で対応しつつ、追試験による対応などを提示する。ただし、追試験を受験することなどが難しいなど特別な事情がある場合には、別室での受験を提示することができる。

 無症状の濃厚接触者については、各大学の実情を勘案したうえで受験を認めることができる。当日受験させないこととする場合は、追試験による対応などを提示する。当日の受験を認める場合は、「初期スクリーニング(自治体によるPCR検査および検疫所における抗原定量検査)の結果、陰性であること」「受験当日も無症状であること」「公共の交通機関を利用せず、かつ、人が密集する場所を避けて試験場に行くこと」を満たしている場合に限り、終日、別室での受験が認められる。

 受験生には、試験日の7日程度前からの自主検温、試験日の2週間程度前から発熱・咳などの症状がある場合はあらかじめ医療機関を受診することを求めている。新型コロナウイルスに罹患し、試験日に入院中または自宅や宿泊施設で療養中の者は受験できない。無症状の濃厚接触者は受験できる場合があることから、受験予定の大学に問い合わせて受験の可否を確認すること。

 発熱・咳などの症状があり、試験当日の検温で37.5度以上の熱がある場合は受験を取り止め、追試験などの受験を検討してほしいという。37.5度までの熱はないものの、発熱や咳などの症状がある受験生は、その旨を試験監督者などに申し出るよう呼びかけている。

 ほかにも、各自の判断において予防接種を受けておくこと、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」をダウンロードするなどの対策も望ましいとされている。

 文部科学省は、「2021年度(令和3年度)からの大学入試」についてWebサイトで情報提供を行っている。ガイドラインはWebサイトで確認できる。
《外岡紘代》

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