コントラスト差の大きい環境でも質感を正確に描写
今回のiPhoneで採用された「スマートHDR3」は、被写体を瞬時に認識してコントラストやホワイトバランスを微調整することで、現実の見え方に近い描画ができるという。
広角カメラを使い、晴れた日の日中に半逆光で撮影してみた。手前の階段の暗めの部分から奥の並木や空の色までしっかりと表現されている。
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続いて、明るめの夜景を望遠カメラで撮影。こちらもビルの光のキラキラした感じと外壁の質感がきちんと再現されている。
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また、超広角カメラとフロントカメラでは、自動で写真を補正して自然な仕上がりにする「レンズ補正」機能も追加された。レンズの端にゆがみが出やすい超広角で撮影した風景も違和感なく撮れている。
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夜間撮影で本領発揮!真っ暗な場所でも超広角撮影ができる
iPhone 12シリーズはナイトモードの機能が強化され、先代モデルでは対応していなかった超広角カメラおよびフロントカメラでもナイトモードが使えるようになった。効果をよりはっきり実感できるように、街灯や周囲の建物の光がほとんど入らない場所で撮影してみた。
iPhoneのカメラアプリでは暗い場所で撮影すると自動でナイトモードが有効になるが、今回は効果を確認するため、手動設定でナイトモードをオフにした写真と比較してみた。ナイトモードをオフの状態で撮影すると、何が写っているかほとんど認識できないくらい真っ暗になる。
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ナイトモードを有効にして撮影。風景がはっきりわかるレベルの明るさになった。撮影場所はライトで足元を照らさないと歩けないくらい真っ暗な場所なので、現実よりかなり明るく写っている。
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続いてフロントカメラのナイトモードでの自撮りもテスト。こちらは、夜景スポットでの撮影を想定して、やや明るめの屋外で撮影した。背景のイルミネーションの光をしっかり描写しながら、顔まわりの暗さも解消されている。
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夜間ポートレートも被写体を正確にとらえた撮影が可能
今回、ProおよびPro MAXには「LiDARスキャナ」が搭載された。これによって暗所でのオートフォーカス性能が最大6倍速くなったという。さらに、ナイトモードでのポートレート撮影も可能になった。Pro/Pro MAXの場合、明るい場所でのポートレートは広角(1X)・望遠(2X)のいずれかのカメラを選んで撮影できるが、ナイトモードは広角のみ対応している。
撮影場所は超広角の撮影時と同じ、ライトなしでは歩けない真っ暗な場所。ナイトモードがオフだと暗すぎてポートレートモードを使うことはできず、通常の広角カメラで撮影した写真も何が写っているのかがようやく分かる程度の状態だ。
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ナイトモードを有効にして、ポートレートモードで撮影。カエルのフィギュアの脚先がややボケているものの、おおむね正しく被写体が識別されている。ポートレートモードでは背景の明かりが玉ボケになるので、フォトジェニックな写真を撮りたいときにも活用できそうだ。
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DolbyVisionの高画質動画で夜景の輝きを堪能!
続いて動画機能をチェック。iPhone12シリーズでは、HDR動画の撮影が可能になった。HDRにはいくつかの規格が存在するが、今回iPhoneで採用されたのは映画業界でも使われている「DolbyVision」という規格。記録できる色の数が多いことや、輝度情報をフレームごとに記録できることが特徴で、非常にクオリティの映像を記録できる。iPhone 12/12 miniでは4k/30fps、iPhone12 Pro/Pro MAXなら4k/60fpsで撮影が可能だ。
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現状では、DolbyVision HDRの動画をそのままの画質で視聴できる環境は限られてしまうが、iPhoneの画面上で見るとイルミネーションの輝きがリアルに表現されている。同じ場所をHDRの設定をオフにした状態で撮影した動画と比較すると、はっきりと違いがわかった。
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DolbyVision HDRで撮影した動画。HDR対応のデバイスからであればHDR画質で視聴できる。
さらに、夜間のタイムラプス動画の撮影にも対応。三脚で固定して道路を走る車を撮影すれば、光の線が流れる幻想的な動画を撮ることができる。
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暗所撮影に関する機能が進化した今年のiPhone。ナイトモードを搭載していないXS/XR以前のモデルからの乗り換えや、iPhone 11シリーズを使っていて、夜間に超広角やポートレートの撮影ができないことに不満を感じていた人には、とくに魅力的だろう。これからの季節、イルミネーション撮影などにも活躍してくれそうだ。