生まれ順が遅い子は他者を助けやすい…思春期の脳発達が影響

 東京大学らの研究グループが、生まれ順が遅い子供は生まれ順が早い子供と比べ、他者を助けやすい傾向にあるとする研究結果を公表した。脳神経メカニズムが関連しており、生まれ順が思春期の脳や社会性の発達に影響を与えることを明らかにした、初めての成果となる。

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生まれ順と向社会性との関連に対する扁桃体体積の媒介効果
  • 生まれ順と向社会性との関連に対する扁桃体体積の媒介効果
  • 東京大学国際高等研究所 ニューロインテリジェンス国際研究機構
 東京大学らの研究グループが、生まれ順が遅い子供は生まれ順が早い子供と比べ、他者を助けやすい傾向にあるとする研究結果を公表した。脳神経メカニズムが関連しており、生まれ順が思春期の脳や社会性の発達に影響を与えることを明らかにした、初めての成果となる。

 東京大学・総合研究大学院大学・東京都医学総合研究所の3つの機関が連携し、東京都居住の思春期被験者が参加する大規模な疫学研究である東京ティーンコホート調査で、思春期早期において生まれ順が向社会性に与える影響を調べたところ、生まれ順が遅い子供では生まれ順が早い子供と比べて、他者の利益となるような自発的な行動をとる傾向が高いことがわかった。

 さらに、MRI(磁気共鳴画像法)を用いて扁桃体体積および扁桃体機能的ネットワークの媒介効果をそれぞれ調べたところ、生まれ順が2番目以降の子供は扁桃体体積が大きく、向社会性が高いという関連が見られた。また、女児ではその傾向が示唆される一方、男児ではむしろ逆の傾向が認められた。

 同研究は、生まれ順という非遺伝的環境因子が、異なる神経基盤を通じて思春期の社会性発達に影響を与えることを示した、初めての成果となるという。思春期は心の発達に重要な時期であり、他人を助ける傾向は心のしなやかさと関係していることから、この研究結果は思春期における心の健康増進に貢献する可能性が期待される。
《勝田綾》

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