国民生活センター、2021年10大項目「おうち時間」子供のゲーム課金トラブル

 国民生活センターは2021年12月17日、消費者問題に関する2021年の10大項目を公表した。「『おうち時間』でオンラインゲーム 子供のゲーム課金トラブル」や「成年年齢引き下げに向けた啓発活動が活発化」等、社会的注目を集めた問題10項目を選定している。

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消費者問題に関する2021年の10大項目
  • 消費者問題に関する2021年の10大項目
  • オンラインゲームに関する相談件数(2021年8月12日)
 国民生活センターは2021年12月17日、消費者問題に関する2021年の10大項目を公表した。「『おうち時間』でオンラインゲーム 子供のゲーム課金トラブル」や「成年年齢引き下げに向けた啓発活動が活発化」等、社会的注目を集めた問題10項目を選定している。

 国民生活センターは毎年、消費者問題として社会的注目を集めたものや消費生活相談の特徴的なものから、その年の「消費者問題に関する10大項目」を選定し、公表している。2021年は、新型コロナウイルス感染症をきっかけとした「ワクチン接種」や「おうち時間」に関連したトラブルがみられた他、特定商取引法や預託法の改正が注目を集めた。

 10大項目のうち、「『おうち時間』でオンラインゲーム 子供のゲーム課金トラブル」では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が長引き、自宅で過ごす時間が長くなっている中、オンラインゲームで子供が保護者の許可なく課金してしまったというトラブルが急増。同センターは、トラブルの概要とあわせて「ペアレンタルコントロール」等、予期せぬ高額な課金を防ぐ方法について紹介し、注意を呼びかけた。

 「成年年齢引き下げに向けた啓発活動が活発化」では、消費者教育と消費者被害の防止に向けた取組みが活発化した。2022年4月に20歳から18歳へと民法の成年年齢引き下げが迫る中、消費生活センターではキャンペーンを通じた啓発や特設サイトによる情報発信、消費者庁では若年者層に向けた SNSアカウントの開設や啓発動画の公開等を展開した。

 「やけどや誤飲、窒息死亡事故も 繰り返される子供の事故」と、2021年もさまざまな子供の事故が発生。4月に液体芳香剤の誤飲事故について、7月に男児用水着のインナー生地について、9月に家電から出る蒸気による乳幼児のやけどについて、10月にはカットパンによる乳児の窒息事故について等、繰り返されてしまう子供の事故について年間を通じて注意喚起を行った。

 その他、「『優先接種』『予約代行』コロナワクチン関連の便乗詐欺発生」では、ワクチン接種に便乗した詐欺と思われる相談が寄せられた。「ワクチンを優先的に接種できる」「予約代行する」等、悪質商法や消費者トラブルに関する相談を受け付けるため、同センターは2月15日に「新型コロナワクチン詐欺 消費者ホットライン」を開設した。

◆消費者問題に関する2021年の10大項目
・「優先接種」「予約代行」コロナワクチン関連の便乗詐欺発生
・「おうち時間」でオンラインゲーム 子供のゲーム課金トラブル
・成年年齢引き下げに向けた啓発活動が活発化
・やけどや誤飲、窒息死亡事故も 繰り返される子供の事故
・高齢者の消費者トラブル 自宅売却や予期せぬ“サブスク”の請求も
・被害回復へ初めての終結案件 消費者団体訴訟制度
・特定商取引法・預託法改正 詐欺的な定期購入・送り付け商法への対策強化、販売預託取引が原則禁止に
・消費者トラブルのグローバル化とともに 越境消費者相談スタートから10年
・「消費生活相談のデジタル化」検討はじまる
・「訪日観光客消費者ホットライン」多言語サイト開設
《田中志実》

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