【中学受験2022】首都圏入試、過去2番目の受験者数

 コアネット教育総合研究所は2022年2月18日、「2022年首都圏中学入試総括レポート」を公表した。2022年度首都圏中学入試は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けたにもかかわらず、受験者数は6万2,400人と、2009年につぐ過去2番目の高水準となった。

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首都圏中学入試状況推移
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  • 各都県の初回入試志願者数ランキング(エリア別TOP10、志願者総数降順)
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 コアネット教育総合研究所は2022年2月18日、「2022年首都圏中学入試総括レポート」を公表した。2022年度首都圏中学入試は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けたにもかかわらず、受験者数は6万2,400人と、2009年につぐ過去2番目の高水準となった。

 「2022年首都圏中学入試総括レポート」によると、2022年度中学入試に臨んだ小学6年生は、5年時に新型コロナウイルス感染拡大による2度の緊急事態宣言を経験。6年進級後も日常化したウイルスと付き合いながら受験生活を送り、オミクロン株が驚異的な速さで感染拡大する中で受験本番を迎えた。

 しかし、このような状況でも中学受験の熱量は冷めることなく、首都圏中学入試の受験者数は6万2,400人と、前年度より700人増加。3年連続で6万人の大台を突破し、過去最大のマーネット規模となった2009年の6万4,200人につぐ過去2番目の高水準を記録した。小学校卒業生数に占める受験率も21.1%と、前年度より0.3ポイント上昇した。

 この傾向は地域を問わず、1都3県全体に共通している。レポートでは、第1の選択肢としてどのような学校が選択されたかを明らかにするため、各校の初回入試の志願者数前年度比を重要指標として動向分析。その結果、前年度比140%を上回った学校の割合が、前年度と比べて各都県とも大きくなった。特に埼玉県と千葉県はその傾向が顕著で、初回入試の志願者数が大きく増加した。

 2022年度首都圏中学入試における学校選択の視点については、学校情報を収集する手段が限られていた中、共学化やコース制の変更、入試制度改革等によって受験生の注目を集めることができた学校で志願者数を伸ばした。具体的には、2021年度共学化した千葉県の光英VERITAS、2020年度に共学化・校名変更した品川翔英は、改革前と比べると約4倍の志願者数になっているという。

 エリア別の初回入試志願者総数トップは、東京都が「慶應義塾中等部」1,487人、神奈川県が「浅野」1,737人、埼玉県が「栄東」7,012人、千葉県が「市川」2,457人。初回入試志願者数の前年度比トップは、東京都が「実践女子学園」224.3%、神奈川県が「横浜創英」212.8%、埼玉県が「武南」197.9%、千葉県が「西武台千葉」245.0%となっている。

 また、特長的な教育活動等、偏差値や大学合格実績という数字に表れる成果以外の視点で学校を選択するという行動様式が近年定着。低偏差値帯の学校でも志願者の増加率が大きかった学校が多数ある点が、2年連続でみられた特徴だとしている。

 なお、レポート掲載データは、日能研関東のグループ企業であるコアネット教育総合研究所が、2月3日時点の日能研倍率速報をもとに集計・編集した。
《奥山直美》

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