入試に太刀打ちできるアウトプット力を培う…Z会の中学・高校生向けタブレットコース

 顧客満足度で評価するイード・アワード2021「通信教育」において、「Z会の通信教育 中学生向けコース」と「高1・高2生向けコース/大学受験生向けコース」が最優秀賞を受賞。その特徴や今後の展望等について中高事業本部 高校指導課課長 中村一貴氏に聞いた。

教育・受験 中学生
中高事業本部 高校指導課課長 中村一貴氏
  • 中高事業本部 高校指導課課長 中村一貴氏
  • 中高事業本部 高校指導課課長 中村一貴氏
  • 自由に取り組める「オープンカリキュラム」を導入
  • 「高校生向け新タブレットコース」は、共通テストを突破できるような、基礎基本を着実に習得していくという「カリキュラム学習」と、入試からの逆算をふまえて出題する「入試演習」の2本柱
  • Z会は、顧客満足度で評価するイード・アワード2021「通信教育」幼児(総合)、小学生(タブレット)、中学生(総合・タブレット)、高校生・大学受験生(総合・タブレット)の全年代において最優秀賞を獲得した。
 通信教育業界において、長年の実績と信頼を誇るZ会が、顧客満足度で評価するイード・アワード2021「通信教育」幼児(総合)、小学生(タブレット)、中学生(総合・タブレット)、高校生・大学受験生(総合・タブレット)の全年代において最優秀賞を獲得した。

 ICTを当たり前の学習ツールとして活用する時代へとシフトしていく中、2020年に続いて中学生と高校生・大学受験生(総合・タブレット)で最優秀賞を連続受賞したZ会。「Z会の通信教育 中学生向けコース(旧・高校受験コース)」と「Z会の通信教育(高1・高2生向けコース/大学受験生向けコース)」の特徴やサービスのこだわり、今後の展望について、教材開発および高校コースのカリキュラム設計に携わる、中高事業本部 高校指導課課長 中村一貴氏に聞いた。

中学生は英語の授業が増加、
より高度な到達目標へ



--昨年に続いて中学生と高校生それぞれ総合・タブレット最優秀賞を獲得しました。中学生の部門賞では「効果のある」「教材が良い」「添削の質が良い」「受験・進学情報の充実している」「ブランド信頼性の高い」、高校生の部門賞では「効果のある」「教材が良い」「添削の質が良い」「ブランド信頼性の高い」を獲得しています。まずご感想を教えてください。

 昨年に続き今年度も受賞できたことは大変嬉しい結果だと受け止めております。特に2021年度は中学生向けコースで新しいタブレットを導入してコース体系をリニューアルした初年度。今の時代に合わせた学習教材として、思い切って新しいことにチャレンジし、手を入れた部分も多くありました。私たちが一生懸命考えて投入した商品が評価されたこと、リニューアルした部分に関しても満足していただいたということを有難く受け止めたいと思います。

 2021年度の中学生コースのリニューアルに続いて、2022年度は高1・高2生向けコースも大きくリニューアルします。今回お客様に受け止めていただいた部分は、高校生の方でもしっかりと、より発展させて次年度の評価につなげていきたいと考えています。

--2021年から中学校で新学習指導要領がスタートとなりました。どのような影響が見えてきましたか。

 どの教科においても新学習指導要領の影響はありましたが、特に顕著なのは英語です。これまでは中学1年の一年間をかけて学習していたことを、夏休み前までの3、4か月で学習するというように、かなり学習の密度が上がっています。文法単元においても、仮定法をはじめ高校で学習していた内容が中学に前倒しされる等、学習時期の大きな変更があります。中学の3年間で修得すべき語彙数も増加し、中学卒業時点での英語4技能での到達目標も上がってきています。さらに、これまでは各学年105時間だった授業が140時間に増えました。増えた時間分をコミュニケーション能力の形成に当てるということで、やりとりを重視した形に学校の授業も大きく変わってきています。

 一方でこれに対しての各学校の対応にばらつきがあるのが現状です。個々の生徒の英語力のばらつきも、学校任せにしているとますます差が大きく開いていくのではないかという危惧がありました。私たちが今年度、もっとも力を入れたのがその部分の対応です。

AIプログラムがひとりひとりの学習をサポート



--具体的な取り組みについて教えてください。

 まず1つ目は、中学校3年間のカリキュラムをタブレット上で自由に取り組める「オープンカリキュラム」を導入しました。2つ目は、AIが個人の実力に合わせて出題する「個別強化AIプログラム」です。この2つを軸にすることで、先ほど申し上げた各学校での進度のばらつきや、学習内容が増えて個々の実力差が大きくなってくる部分に対応できるようになりました。今までになかったテクノロジーを活用することで、お子様の目標達成に向けてしっかりと導くことができたと思っています。可変的なカリキュラムという自由度と、進捗に応じた学習のフォローが、受講者からの評価につながったのではないかと考えております。

自由に取り組める「オープンカリキュラム」を導入

 また、東京都でもスピーキング試験を導入する等、話す技能が重視されていることに加え、コロナ禍で自宅学習の重要性が高まってきているという流れも重なり、リニューアルした中学生コースでは、オンラインスピーキングにも力を入れています。また、英語に限らず、ここ数年のコロナ禍の状況で、外出を控えて自宅で学習を進めたいというニーズが改めて高まり、こうした事情に通信教育という学習形態がマッチしている部分も強いと思います。2021年度に関しては、そうした外部環境の影響もあって、受講者の7~8割程度がタブレット学習を選択しました。2020年度までは5~6割程度でしたので、私たちが提供してきたオンライン学習の進化が、「自宅でインタラクティブな学習をしたい」という時代のニーズに重なったと考えています。

--この1年でタブレットの利用者が増えたことを実感しますね。

 小中学校での1人1台端末の環境整備が進み、公教育の中にもタブレットを用いた学習が入ってきましたので、保護者にとって学校でも使っているという安心感は大きいのではと思います。数年前ですと、まだタブレット学習に抵抗があるという保護者もいましたが、2021年度の入会状況を見る限り、私たちが思っている以上にタブレット学習へのハードルは低くなっています。今後はタブレット学習が主流になってくるのでは、と感じています。

大学入試を見据えた2つのカリキュラム



--中学生向けコースに続いて、高校生向けコースを刷新し、2022年3月より「高校生向け新タブレットコース」を開講されます。概要を教えてください。

 高校の学習指導要領改訂のタイミングで、中学生向けコースで導入した専用タブレットを高校生向けコースでも導入するという点で大きく枠組みが変わります。学習の仕方の部分については中学生向けコース同様、タブレットを使ったオープンカリキュラム、ひとりひとりの会員の学習状況や正解状況に応じて問題の出し分けを行うAIを使ったアダプティブな学習の強化等を、高校の内容にも対応させる形で導入します。

 一方で、「大学入試」というゴールを見据えた学習という点で、中学と高校では求められる学習の進め方が異なる部分もあるため、高校生向けコースからは、大きくふたつの柱にカリキュラムを分けて、それぞれに最適化した学習を提供するシステムを導入します。

 まずは学校の授業の定着確認を確実にし、その積み上げにより最終的に大学入学共通テスト(以下、共通テスト)を突破できるような、基礎基本を着実に習得していくという「カリキュラム学習」がひとつ目の柱。

 他方で、基礎基本を確実に習得するだけでなく、入試を目標としている以上は、入試レベルの問題にチャレンジして、より応用的な学習にチャレンジしていくことも欠かせません。そこで、3年間で難関大に合格するため、志望大学のレベルに応じて、今の段階ではこのレベルの問題にも取り組んでほしいという、「入試からの逆算」をふまえて出題する「入試演習」がふたつ目の柱となります。

 個々に応じた学校の授業の定着や基礎固めといった部分は、学習進度に応じてオープンカリキュラムで取り組めるタブレット学習が大いに活躍するところです。一方で、入試対策として、本番に近い問題演習形式でしっかり学力を磨いていくのは紙の答案を用いています。タブレットを使っている方でも入試演習については紙で取り組んでもらいます。

--高校生向け新タブレットコースの新学習指導要領に対応している点、他社のサービス・教材と異なる点やこだわりを教えてください。

 新学習指導要領で学んだ高校生が最初の共通テストを迎えるのが2025年の1月。ほとんどの高校生にとって、まずは共通テストに対応できる力を身に付けることが、入試に向けた大きな目標となり、また、その土台のうえに各大学の個別試験対策を進めていくことになります。

 2022年度は数学が非常に難しくなる等、共通テスト実施2年目を迎えて、当初の出題の狙いにより即した出題が増加してきています。知識を深く理解し、さまざまな状況で応用できる力や、多くの資料から解答に必要なポイントを素早く見極めて考察する力などが深く問われています。受験学年になってから慌てて準備するのではなく、高1の段階から、理解と応用が一体となった学習の積み重ねが求められます。Z会の高1・高2コースでは、こうした出題の変化をふまえたカリキュラム・出題になっており、共通テスト対策と各大学の個別試験対策の両方につながる、深い思考力と表現力の養成を重視した学習指導を行っていきます。

基礎を固めながら共通テストにも対応



--共通テストで点数が取れる=新学習指導要領で目指す学力が身に付いている、という証拠なのですね。具体的にはどのような指導を行っているのでしょうか。

 各教科、まずは基礎基本を身に付けるカリキュラム学習をベースにしつつ、共通テストに対応できる力を付けることを目標として設定しています。共通テストでは記述形式の出題こそ見送りとなりましたが、単純な知識の理解習得ではなく、自分で考えを組み立てて答えを出す力が問われています。知識を活用し考えたプロセスを他者に伝わるように表現する力があれば、共通テストにも十分対応できるような学力になっていくと考えています。

 その意味では、問題が解けるというだけではなく、「学んだ内容を記述する」アウトプットを高校1・2年生の段階からカリキュラム学習と並行して積み上げていきます。特に英・数・国については、Z会がこれまで蓄積してきた添削指導の強みを活用し、カリキュラム学習の土台のうえに、入試演習での本格的な添削問題に取り組むことで、本格的な記述演習と添削指導をじっくりと行っていきます。

「高校生向け新タブレットコース」は、共通テストを突破できるような、基礎基本を着実に習得していく「カリキュラム学習」と、入試からの逆算をふまえて出題する「入試演習」の2本柱

 一方で理科・地歴については、まずは教科書の内容を定着させることを重視し、問題演習を中心としたアダプティブ学習で教科書内容の正確な理解と定着を進めます。高校1・2年生の段階では英・数・国に時間をかけて基礎学力を高めてもらい、理科地歴については教科書内容の正確な定着を重視し、3年生になった段階で本格的な記述演習に取り組みます。3年間でメリハリをつけた学習を進めることで、5教科全体のバランスを踏まえた形で高校3年間の学習が無理なく進められるような学習設計にしています。

個々の理解度に沿った効果的な復習方法を提案



--現在受講している生徒の受講目的やおもな悩みを教えてください。

 やはり「大学に合格したい」というのは生徒の最大の目標です。いろいろな悩みが質問相談やコミュニケーションチャネルから入ってきますが、勉強の仕方、成績についての悩みは普遍的な部分ですね。

 また、最近目立つようになってきたのが「復習の仕方がわからない」という質問です。添削問題を出して答案が戻ってきたが、その後自分でどう復習したら良いのかわからないというものです。かつての受験生ですと、なんとなく自分なりに復習の勘所みたいなのものを編み出していて、ある程度は本人の判断に委ねていてもそれほど影響がなかったと思うのですが、近年は、添削課題の朱筆指導のどこを見て情報を読み取り、自分の勉強をどのように軌道修正したら良いのか、具体的にアドバイスがほしいという相談が非常に増えています。

 対策としては、添削指導者が個々の答案をふまえたうえで、弱点に応じた復習問題をコメントとともに提案します。さらに復習問題の取り組み結果をAIの学習データと連携することで、さらに最適化された復習の提案ができるよう学習設計を行っています。カリキュラム学習ですと、できていない単元があるなら戻って復習すれば良いのですが、入試演習になるとさまざまな単元にまたがる複合的な出題もありますので、復習の仕方をもう一段掘り下げ、アドバイスしていこうと私たちも課題意識を感じながら取り組んでいるところです。

Z会の蓄積されたデータから役立つ情報を提供



--個々に添った復習方法までケアしてくれるとは、家庭教師さながらですね。お子さん、保護者向けのサイト等、情報提供等のサポートがありましたら教えてください。

 受験学年が近づいてくればくるほど他の人がどれくらい勉強しているのか、受かった人がこの時期にどれぐらい勉強をしていたのかというのが気になるようですね。同じ大学を目指す全国の受験生を意識しなければいけませんので、過去の合格者の勉強時間のデータ等には関心があると思います。

 その点、Z会は全国にたくさんの会員を抱え、毎年何千人も難関大合格者を出しているので、蓄積されたデータや、合否情報と絡めたお役立ち情報を提供できるのも強みです。実際にZ会で合格を果たしたOBやOGの方に、勉強時間やどんな取り組みをしていたかといった情報を提供してもらってフィードバックしています。

 また、小中学生と比べて高校生にもなりますと、お子さんも自立した学習にどんどん向かっていきます。親が過剰に干渉すると反発したり、関わり方が難しい世代です。親子の会話の中で、勉強に対するモチベーションがアップするようなコミュニケーションが理想ですが、そのヒントとなるような内容や情報提供を目指し、保護者の方とお子さんの両方が見ることができるような情報サイトを展開しています。

 すでに社会に出て活躍していらっしゃるZ会のOB・OGの方が、中学生高校生時代にはこんなことを考えていた、こんなことをきっかけに進路を選んだという体験談や、高校生に考えてもらいたいテーマ等、いろいろな特集記事を提供しています。主体的に学ぶ意欲を育むためのきっかけとなるような情報を発信することに力を入れていきたい、これからもっともっと良くしていきたいと思っています。

「アウトプット力」こそ他社にはないZ会の強み



--新規の方の入会時期はいつ頃がピークなのでしょうか。

 高校入試の結果が出た3月中旬以降から入学後の4月に入会されるケースが一番多いです。その次に多いのは夏休みのタイミングですね。学校の成績がきっかけとなる方、定期テスト対策で入会されるという方もいますし、次年度の準備を考えて12月くらいから始めるという方も多くいらっしゃいます。

 Z会では、1年間3~5教科セット受講でお申し込みいただくと、専用タブレットが無料になります。さらに春は、新学年から学習に取り組む方に向けた期間限定のキャンペーンを行っています。中学生向けにはAmazon図書商品券を抽選でプレゼント、高校生向けには4講座以上のご受講でAmazonギフト券を全員にプレゼントしておりますので、ぜひご検討ください。

--今後の展望と通信教育を検討中の保護者に向けてアドバイスをお願いします。

 特に最近強く感じるのは、お子さんにとって「勉強」に対する敷居がどんどん下がってきているのではないかということです。これまで勉強といえば、参考書か塾か、通信教育といった選択肢でした。ですが、今やスマホで気軽にできる学習アプリや授業動画が出てきており、多様な学習手段がどんどん広がってきています。
「インプットだけではなく、アウトプット指導まで担保するサービスは少ない」と語る 中村一貴氏

 他社のサービスも含め、解説動画や配信授業等、ICTを用いてインプットを効率的にアシストするような手段は近年増えていると思います。けれども、アウトプットのところで「答案を書くこと」にこだわり、高校の3年間をサポートしているのはZ会ならでは。インプットだけではなく、アウトプット指導まで担保するサービスは少ないと思いますし、これは我々の強みであると自負しておりますので、ぜひその点を鑑みてご検討いただけると嬉しく思います。

--ありがとうございました。

 ネットにあふれる解説動画や学習アプリ。勉強へのハードルが下がる他方では「わかりやす過ぎてわかった気になってしまう」「すべての単元が動画になっているわけではない」と危惧する中村氏。信頼のおける教材と組み合わせて漏れがないように知識の確認をすることが大切だという。

 親世代とはまるで異なる今の子供たちの教育事情。学び方の選択肢が増えた今こそ、長年の実績に基づいてより良くアップデートしていくZ会のサービスが、子供たちひとりひとりを万全にサポートしてくれるのではないだろうか。

Z会は、顧客満足度で評価するイード・アワード2021「通信教育」幼児(総合)、小学生(タブレット)、中学生(総合・タブレット)、高校生・大学受験生(総合・タブレット)の全年代において最優秀賞を獲得
《吉野清美》
吉野清美

吉野清美

出版社、編集プロダクション勤務を経て、子育てとの両立を目指しフリーに。リセマムほかペット雑誌、不動産会報誌など幅広いジャンルで執筆中。受験や育児を通じて得る経験を記事に還元している。

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