理工系分野の女性比率、岡山・山形がトップ

 内閣府は2022年4月7日、「女子生徒等の理工系分野への進路選択における地域性についての調査研究」報告書を公表した。理工系分野の女性比率を都道府県別にみると、理学は「岡山県」、工学は「山形県」がもっとも高いことが明らかになった。

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分野別入学者に占める女性比率(都道府県別・令和3年度)
  • 分野別入学者に占める女性比率(都道府県別・令和3年度)
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 内閣府は2022年4月7日、「女子生徒等の理工系分野への進路選択における地域性についての調査研究」報告書を公表した。理工系分野の女性比率を都道府県別にみると、理学は「岡山県」、工学は「山形県」がもっとも高いことが明らかになった。

 同調査は、地域によって異なる進路選択の実態把握と要因分析を行った。文部科学省「令和3年度(2021年度)学校基本調査」と、2021年12月10日から20日に実施した「高校生に対する進路選択アンケート調査」(4,594件)を集計・分析した。

 理工系分野への女性の進学状況について、分野別入学者に占める女性比率をみると、全国平均では「理学」30.2%、「工学」15.2%。「その他保健」「医歯薬学」「農学」に比べて理工系分野の女性比率は低い。

 「理学」「工学」の女性比率が高い都道府県別をみると、「理学」は、岡山県(39.6%)、奈良県(38.3%)、群馬県(36.1%)、「工学」は、山形県(20.2%)、東京都(19.3%)、岩手県(17.9%)等が上位。一方、女性比率が低い都道府県をみると、「理学」は、青森県(15.8%)、岩手県(16.7%)、福井県(19.2%)、「工学」では福井県(11.2%)、長野県(11.6%)、静岡県(11.7%)だった。都道府県によって女性比率に開きがみられる。

 地域間格差の分析によると、女性の4年制大学進学率、理学分野入学者の女性比率はともに、親世代の女性の大卒者率との間に正の相関がみられ、母親の学歴の影響が大きいという。また、女性の理工学部志望者は、幼少期の科学館・博物館体験、大学や自治体のイベント等の理系的経験が多い。
《工藤めぐみ》

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