【大学受験2022】競争緩和が一層実感…河合塾、2022年度入試を分析

 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は2022年6月10日、2022年度入試について、概要や動向を河合塾の視点から分析した「2022年度入試を振り返る」を掲載。国公私立大の概況や2023年度入試の展望をまとめている。

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18歳人口・大学志願者数の推移
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 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は2022年6月10日、2022年度入試について、概要や動向を河合塾の視点から分析した「2022年度入試を振り返る」を掲載。国公私立大の概況や2023年度入試の展望をまとめている。

 2022年度入試の特徴として、競争緩和が一層実感できる年となった。受験人口の減少により、大学志願者数も減少を続けている。一方で学部・学科の新設、私立大の入学定員増等で大学の受け皿は広がっている。

 学校推薦型・総合型選抜の概況をみると、入試結果が判明した国公立177大学、私立499大学の募集人員は、国公立大、私立大とも前年比102%とやや増加。国公立大の志願者数は前年比98%、前年に続き減少傾向となっている。コロナによる行事の中止や縮小等の影響は、高校3年間のうち2年間に及んでおり、アピールできる活動が限られる等、2022年度も出願をためらう受験生が多かったのではと推測している。

 大学入学共通テスト(共通テスト)の志願者数は前年比99%、2020年のセンター試験と比べると5%減となった。現役生志願者数はこの3年で大きな変化はない一方、既卒生は一昨年と比較すると76%と大きく減少。受験者数は、昨年がコロナの影響もあり、大きく減少していたが、今春は前年並みの受験者数となり、受験率も90%から92%に上昇した。それでもコロナ前の受験率95%前後に比べやや低く、今春もコロナの影響があったといえそうだ。

 国公立大の志願動向については、前期日程の志願者数は前年比100%、後期・中期日程では同102%、108%と増加。共通テストの平均点はダウンしたものの、出願を控える動きはみられなかった。合格者数は後期・中期日程では減少し、倍率(志願者/合格者)がアップ。ただし、合格者の減少は後期日程廃止大の影響と、横浜国立大等2021年度入試で2次試験を中止し、多くの合格者を出していた大学が、今春は例年並みの合格者数に戻したことがおもな要因とみる。

 私立大の志願者は前年比100%と前年並み。しかし、志願者数はコロナの影響等から2021年度入試で大幅に減少しており、2020年度以前の状況には戻っていない。入試の競争緩和も追い風となり、出願校数を抑える動きが継続しているとみられる。一方で合格者数は前年比107%と2019年度以降増加が続いている。競争緩和が進んだことで大学側が入学者確保のため、多くの合格者数を出していることが要因とみられる。倍率もダウンが続き、競争緩和は一層進んだ。

 2023年度入試の環境は2022年度と変わりなく、引き続き競争の緩和が見込まれる。大学志願者数は減少、合格者数は増加の見込みで、積極的な挑戦がしやすい環境だといえる。大学の動きをみると、学部・学科の新設ではデータサイエンス系が国公立大、私立大ともに各地で誕生する予定。中でも一橋大のソーシャル・データサイエンス学部が注目される。2022年5月実施の第1回全統共通テスト模試の動向をみると、国公立大・私立大ともに難関大志向は継続。系統別の動向も、今春入試同様、緩やかな文低理高・難関資格系の人気が継続している。


《田中志実》

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